2015/10/22

楢葉町、帰還者321人 避難指示解除1カ月、町人口の4%

2015年10月22日  福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20151022-022145.php

東京電力福島第1原発事故の避難指示解除から1カ月が過ぎた楢葉町は21日、町内に生活拠点を移した町民が、20日現在で203世帯321人にとどまることを明らかにした。町人口の1割を下回る4%ほどで避難指示解除後も住民帰還が進んでいない現状が浮き彫りになった。

町内で21日開いた行政区長会議で示した。9月1日現在で町に住民票を置くのは2694世帯7368人。町は今月、帰還した住民から受けた届け出や町の防犯パトロール隊の活動などを通じて調査、週に4日以上、町内で生活している町民を「町内居住者」としてまとめた。地区別では、町南部の山田岡や下小塙の両地区で帰還した住民が多い一方、津波被害を受け、除染などで出た廃棄物の焼却施設整備なども計画される波倉地区では帰還した住民はいない。

町内は避難指示が解除された一方、買い物場所や医療など生活環境の改善が十分に進んでおらず、東京電力福島第1原発事故に伴う放射線への不安なども根強い。町内の小、中学校の再開は2017(平成29)年4月の見通しで、長期避難で傷んだ住宅の復旧が遅れていることも帰還が進まない一因となっている。町は「今回の調査は一つの目安。解除後は住民帰還が徐々に進んでおり、今後も調査を続けたい」としている。

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