2015年11月28日 福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20151128-031419.php
農林水産省が27日発表した2015(平成27)年の農林業センサス(速報値)によると、県内の農業就業人口は7万7435人で、10年の前回調査に比べて3万1613人減少した。減少率は29%で、全国平均の19.8%を約10ポイント上回った。年齢別では全ての年齢層で減少。平均年齢は0.3歳上昇して67.1歳となり、高齢化が離農の一因とみられる。
県によると、原発事故の風評やコメの過剰在庫による米価下落など複合的な要因が重なり、インターネットなどで消費者に直接農産物を販売する農家が5年前より50%減り、稲作農家も20%以上減少した。
環太平洋連携協定(TPP)への対応も迫られる中で法人化や経営規模の拡大など農業の体質強化が進んでいない状況が浮き彫りとなった。今回の調査は、原発事故による避難区域(14年4月1日時点)の双葉町など7町村の全域と南相馬市など3市町村の一部地域を対象外としており前回調査と単純に比較はできない。
前回の避難区域の農業就業人口は7297人。前回と今回を同じ対象地域で比較するため、前回の数値から避難区域の就業人口を差し引いた就業人口は10万1751人となる。対象地域を同じくして比べても今回の農業就業人口は前回より2万4316人(23.9%)減っており、離農が全県的に進んでいる状況が見て取れる。
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