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出演学生「福島にはまだ苦しんでいる人がいる」
福島県の学生を中心に、東京電力福島第1原発の事故と向き合う人々を描いた記録映画「種まきうさぎ フクシマに向き合う青春」の上映会が11月21日、物語の発端となる高知県幡多地域で初めて開かれた。事故直後から幡多地域の高校生らと交流し、映画にも登場する学生3人が「福島にはまだ苦しんでいる人がいる」「もっと身近に感じて」などとスピーチし、会場の四万十市社会福祉センターに集まった約100人から大きな拍手が起こった。
映画は2013年、福島の高校生が幡多を訪れ、地元の「幡多高校生ゼミナール」の生徒らと交流する場面から始まる。幡多ゼミは30年以上、米国の核実験による漁船被害の聞き取り調査を行い、2011年に焼津平和賞を受賞。その賞金で2011年、福島の生徒を招待した。以来、交流が続いている。
映画に登場する高校生や学生たちは「原発事故」について学ぶうち、さまざまな人に出会い、考え、成長していく。福島の漁師や農家、土佐清水市に住む東電の元技師、ソ連の核実験場だったカザフスタンの高校生、そして、米国の核実験で被災したマーシャル諸島や高知の人々…。
ある女子学生は、マーシャル諸島を訪れた際、同行した記者に「あなたは福島のことを伝えて、次に何をするの?」と問われ、答えに詰まる。若者たちが「自分は何がしたいのか。何ができるのか」と考えるシーンが、何度も現れる。
上映後、高校生の時に幡多を訪れた大学生3人が「これまでの学びを何らかの形で生かしたい」「いざ自分ができることを考えると、無力さを感じる」とさまざまな心情を語った。尾形沙耶子さん(20)=神奈川県在住=は「次に何をするか」を考えるようになったといい「事故の風化を感じることはある。福島で起きたことを忘れない、伝えていきたいと思うようになりました」と話した。
上映会は23日にも、高知市の高知市立自由民権記念館で開かれる。上映時間は午後1時、3時20分、5時。入場料は一般千円、高校生以下無料。問い合わせは、高知上映実行委(090・3787・6374)へ。
【写真】スピーチする尾形沙耶子さん =中央(高知県四万十市社会福祉センター) |
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