2015/11/27

福島高生の研究 英の論文誌に


福島高生の研究 英の論文誌に
2015年11月27日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20151126-OYTNT50159.html


県立福島高校(福島市)の女子生徒らが実施した福島と国内外の高校生らの被曝ひばく量比較の研究成果が、英国の出版社が発行する論文誌「ジャーナル・オブ・レディオロジカルプロテクション」の電子版に27日にも掲載される。福島と他の地域との被曝量にほとんど差がないとの結果で、生徒は「福島に思い込みを持つ人は多いが、判断の手がかりになれば」と話している。

研究は、3年生の小野寺悠さん(18)らが、福島には人が住めないなどと思い込む海外の人らの誤解を解消しようと始まった。2014年6月からの半年間に、県内外やフランス、ベラルーシ、ポーランドの高校生ら200人以上が参加し、2週間の線量計データを解析して論文にまとめた。小野寺さんは「世界の多くの人に知ってもらえるのでうれしい」と語る。

早野龍五・東大教授(原子核物理学)は「広範囲で多人数の個人線量を同じ装置で測定、比較した研究は例がなく画期的だ」と評価し、「福島での暮らしは、外部被曝が特に高いわけではないことを知ってほしい」と呼びかけている。







福島高生の論文、英科学誌に掲載 外部被ばく量「県内と他地域ほぼ同じ」


2015年11月27日 福島民報
https://www.minpo.jp/news/detail/2015112726998

福島市の福島高生の研究論文が27日付の放射線防護分野の英科学誌「ジャーナル・オブ・レディオロジカル・プロテクション」電子版に掲載される。同校が26日発表した。関係者によると高校生の論文が海外の学術誌に掲載されるのは全国的にも珍しいという。

■風評払拭の一助に スーパーサイエンス部物理放射線班
 
同校は文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、先進的な理数教育に取り組んでいる。掲載論文は、スーパーサイエンス(SS)部物理放射線班の小野寺悠さん(18)=3年=、鈴木諒君(18)=同=、斉藤美緑さん(17)=2年=、安斎彩季さん(16)=同=、藤原祐哉君(17)=同=と顧問の原尚志教諭(57)らがまとめた。
 
生徒らは平成26年6月から12月にかけて、1時間ごとの外部被ばく量を計測できる個人線量計「D-シャトル」を使い、県内6校、県外の国内6校、フランス4校、ポーランド8校、ベラルーシ2校の計26高校から216人の2週間分のデータを集めた。分析の結果、外部被ばく量は県内と他地域でほぼ同じだった。県内は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故由来の放射性セシウムが影響しているものの、岩石などから出る自然放射線の影響が比較的小さいことを理由に挙げている。
 
小野寺さんは「研究成果を世界中の人に知ってもらうことで、風評払拭(ふっしょく)の一助になればうれしい」、原教諭は「国内外の多くの支援に感謝したい」と述べた。







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