http://mainichi.jp/articles/20160328/ddl/k09/040/036000c
東京電力福島第1原発事故で福島県内から那須地区に避難している人たちを招いた交流会「福島料理を味わおう〜あの日から5年間を考える〜」が27日、大田原市であった。
同市で避難者たちの支援活動を続ける国際医療福祉大(大田原市)のOBと在学生の5人で組織する「世代間交流プロジェクトチーム・つむぎ」、市民有志の「世代間交流喫茶・いってみっけ」が主催した。
福島料理を食べながら交流する参加者たち=大田原市の生涯学習センターで |
福島県浪江町などからの避難者11人と主催団体のメンバーや一般市民ら30人が参加。サケの混ぜご飯、煮しめ、ニンジンとスルメの細切りをしょうゆベースの漬け汁であえた「イカニンジン」、けんちん汁などを味わいながら交流した。避難者の岡田好秀さん(61)、江川等さん(79)、遠藤央さん(65)の3人が体験を話し、コンビニでの食料品の品切れやガソリン不足や渋滞など避難時の困難さを振り返った。また、「家は残っているが、放射性物質は目に見えず戻れない」などと原発事故被害ならではの悩みを訴えた。
矢板市の藤原妙子さんは「被災者の話を直接聞かせたい」と小学生と中学生の子供3人を連れて参加。子供たちは熱心に耳を傾け「家に戻れない話はつらく感じました」と話した。
つむぎの共同代表の一人、門間大輝さん(22)は「災害の思い出を語り合うことで、心の壁を取り払っているのかな、と思えた」とあいさつ。浪江町から那須塩原市に避難している新田政江さん(79)は「皆さんと話し合うことができてよかった。気持ちが癒されました」と話していた。【柴田光二】
0 件のコメント:
コメントを投稿