2016/03/31

36年度までに技術開発 除染廃棄物の減容、再生へ戦略案 環境省 /福島


2016年3月31日 福島民報
https://www.minpo.jp/news/detail/2016033129942

東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物の減容と再生利用に向け、環境省は平成36年度までに基本的な技術開発を終え、最終処分が必要な量や処分施設の面積を提示するとした戦略案をまとめた。最終処分地の選定や施設整備は37年度以降に対応する。近く正式決定する。

30日に東京都内で開いた有識者検討会で示した。戦略案の主な工程は【表】の通り。

減容処理などで放射性物質濃度を下げた土を公共事業で使い、最終処分量を減らす取り組みを盛り込んだ。技術開発は除染土壌を放射性セシウムが付着しやすい粘土などと、砂や小石に分ける「分級処理」を優先的に実用化させる方針。30年度の技術確立を目指す。土壌の化学処理や熱処理などの高度な技術開発は36年度までに完了させる。

県外での最終処分に向け、処分施設の構造や必要な面積などの検討を進める。最終処分量は減容技術の確立などで「9割以上削減できる可能性がある」と指摘した。

ただ、最終処分地の選定や施設整備などの具体的な工程は現時点で示すのが困難とした。技術開発や再生利用の方向性を踏まえ、36年度までに示すため「最大限努力する」と記した。

環境省は除染廃棄物の減容や再生利用と並行し中間貯蔵施設の整備を進める。用地取得は難航しているが、32年度末で建設予定地の最大7割まで取得可能と見込んでいる。


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