http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201603/CK2016032202000163.html
東京電力福島第一原発事故の健康影響について考えるシンポジウムが27日、大田原市本町の市総合文化会館で開かれる。福島県で増加が懸念されている子どもたちの甲状腺がんをテーマに、有識者2人の講演と討論を通して、放射線への理解を深める狙い。
主催するのは、住民団体「311『つながる、つたえる、そして未来へ』集い実行委員会」。子どもの健康が不安な保護者のため、栃木県北部で民間の甲状腺検査や講演会を実施してきた。
福島県では、放射性物質がたまりやすい甲状腺に異変がないか調べるため、事故当時18歳以下だった人に、国費で定期検査を保障している。栃木県内にも実施を求める声があるが、事故から丸5年が過ぎても実現していないことから、こうした場が設定された。
パネリストとして参加するのは、放射線医学が専門で国際医療福祉大クリニック(大田原市)の鈴木元(げん)院長と、疫学を専門とする岡山大大学院環境生命科学研究科の津田敏秀教授。
鈴木氏は放射線による健康影響を議論する栃木県の有識者会議で座長を務め、県内は即時に甲状腺検査を行うほど切迫した状況にないとの立場。一方の津田氏は、栃木県などの周辺地域でも福島県並みの検査態勢を敷くべきだとしている。
午後1時~4時半。資料代1000円。
原発問題を積極的に取り上げている非営利のインターネット放送局「OurPlanet-TV(アワープラネット ティービー)」(東京都千代田区)の白石草(はじめ)代表が司会を務める。
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