2015年6月10日(水)信濃毎日新聞
http://www.shinmai.co.jp/news/20150610/KT150609FTI090011000.php
県は9日、野生キノコから放射性セシウムが検出され、国の出荷制限を受けている佐久地方7市町村の担当者らとの会議で、県と市町村が求めているマツタケに限った制限解除について、現時点で解除は困難との見通しを明らかにした。県の担当者は、国はマツタケから検出される放射性物質の値が複数年にわたり低水準で低下傾向と示す必要があるとの考えだと説明した。
7市町村では、東京電力福島第1原発事故後、野生キノコから食品基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出され、国から出荷を制限されている。
県は昨年11月、7市町村中4市町村で採取したマツタケ計113検体全てで放射性セシウムが不検出か基準値以下だったことから、マツタケに限って国に制限解除を申請することを決定。検体が採取できなかった3市町も含め、解除を求めることにしていた。
林野庁特用林産対策室によると、青森県も、出荷制限されているナラタケの制限解除を求めているが解除の見通しは立っていないとする。担当者は「早く出荷したいという生産者の気持ちはよく分かるが、消費者に今後も安定的に安全だと説明する責任がある」としている。
9日の担当者会議では、今年も検査を続け、7市町村のうち検査実績がある佐久市、南佐久郡佐久穂町、小海町、南牧村の4市町村の先行解除を目指すことを決めた。早ければ7月末にも生える夏マツタケを、4市町村でなるべくまんべんなく採り、計20検体を検査する方針。データがそろえば今秋の収穫期本番までの解除申請を目指す。
小諸市、北佐久郡軽井沢町、御代田町は検体が採れていないため制限解除は困難だとして、解除申請は今後別途検討することにした。
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