2016/03/07

震災5年、戻れる見通し立たず「不安」 京都府内避難者の相談・交流


2016年3月7日 産経新聞
http://www.sankei.com/region/news/160307/rgn1603070018-n1.html

東日本大震災の発生から11日で5年を迎えるのを前に、震災の影響で府内に自主避難している人たちの相談・交流会が6日、京都市下京区の聞法会館で行われた。福島県や宮城県などから府内へ移り住んだ37世帯約90人が参加したが、まだ地元へ戻ることができない不安を口にする人もいた。


相談・交流会は今年で4回目で、府避難者支援プラットフォームが主催した。府によると、今年2月末時点で、府内にいる震災の自主避難者は約300世帯、約680人いるという。

相談コーナーでは、福島、宮城の各県庁の職員が震災復興の進捗(しんちょく)状況を説明。府の担当者からは府内の公営住宅に居住が可能な期間は最長6年間という制度について紹介があった。

交流会では、子供向けにお菓子作りや、福島県伝統の「白河だるま」の絵付け体験などが行われ、子供たちは笑顔で楽しんでいた。

福島市から知り合いを通じ、子供3人と京都市内に自主避難している斎藤夕香さん(43)は「原発事故が心配で子供たちと避難したが、福島にはまだ夫や家族が残っている。いつ戻れるか分からない状況で、自治体の支援策も不十分」と話していた。震災発生から間もなく5年となるが、自主避難者らは地元へ戻れる見通しが立たない現状の暮らしに不安感をのぞかせた。

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