http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14H4S_X20C16A1CC1000/
東京電力福島第1原子力発電所事故の除染作業で使われたとみられる用具が、福島県内のコンビニエンスストアのゴミ箱や家庭用ゴミ置き場に投棄される事案が相次いでいる。放射能の基準値を下回るものについて廃棄方法の規定はないが、住民からは「目にすると不安になる」などと憤りの声が上がっている。
「南相馬市除染」。昨年12月、福島市の住宅街のゴミ置き場で、住民が半透明のゴミ袋に入ったベストの文字に目を留めた。中には作業着やヘルメット、長靴なども入っていた。
環境省が調査した結果、一部が避難指示区域となっている南相馬市で除染に当たっていた作業員が、ゴミ捨て場近くのアパートから引っ越す際に捨てたものと判明した。
除染作業で使われた用具については、労働安全衛生法に基づく除染電離則により、放射能が一定の基準(1平方センチメートル当たり40ベクレル)を超える場合は作業現場からの持ち出しが禁じられている。実際に一つ一つ検査して確認するのは難しいため、環境省は作業員の休憩所や宿泊所でまとめて管理・廃棄するよう業者に指導している。
福島市のゴミ置き場で見つかった用具を環境省が計測した結果は全て基準値以下だったが、近くに住む60代の主婦は「不安をあおるような行為はやめてほしい」と憤る。
「南相馬市除染」。昨年12月、福島市の住宅街のゴミ置き場で、住民が半透明のゴミ袋に入ったベストの文字に目を留めた。中には作業着やヘルメット、長靴なども入っていた。
環境省が調査した結果、一部が避難指示区域となっている南相馬市で除染に当たっていた作業員が、ゴミ捨て場近くのアパートから引っ越す際に捨てたものと判明した。
除染作業で使われた用具については、労働安全衛生法に基づく除染電離則により、放射能が一定の基準(1平方センチメートル当たり40ベクレル)を超える場合は作業現場からの持ち出しが禁じられている。実際に一つ一つ検査して確認するのは難しいため、環境省は作業員の休憩所や宿泊所でまとめて管理・廃棄するよう業者に指導している。
福島市のゴミ置き場で見つかった用具を環境省が計測した結果は全て基準値以下だったが、近くに住む60代の主婦は「不安をあおるような行為はやめてほしい」と憤る。
こうした事例が相次ぎ報告されたことから、環境省は昨年の3、8、12月の計3回、除染業者に用具の現場廃棄を徹底するよう通知した。10月に除染対象の43市町村に聞き取ったところ、除染用具の疑いがあるゴミが現場以外で捨てられていた事案は今年度、6市町で10件ほど確認されていたという。
ただ、自治体が把握していないケースもあるとみられ、県沿岸部にあるコンビニの関係者は「環境省の通知が出る前はほぼ毎日、マスクや手袋が見つかっていた。今でも週1回は見つかる」と話す。
環境省や福島県によると、業者が廃棄する用具は原則汚染土と一緒に仮置き場で引き取っており、処分費用はかからないケースが多いという。「事業者が費用削減のため組織的に投棄をしているというより、個々の作業員が勝手な判断で捨てているのではないか」と同省の福島環境再生事務所はみている。
環境省や除染の元請け業者は昨年12月から、県沿岸部のコンビニなどを巡回して、用具を捨てている作業員がいないかチェックしている。
ただ、自治体が把握していないケースもあるとみられ、県沿岸部にあるコンビニの関係者は「環境省の通知が出る前はほぼ毎日、マスクや手袋が見つかっていた。今でも週1回は見つかる」と話す。
環境省や福島県によると、業者が廃棄する用具は原則汚染土と一緒に仮置き場で引き取っており、処分費用はかからないケースが多いという。「事業者が費用削減のため組織的に投棄をしているというより、個々の作業員が勝手な判断で捨てているのではないか」と同省の福島環境再生事務所はみている。
環境省や除染の元請け業者は昨年12月から、県沿岸部のコンビニなどを巡回して、用具を捨てている作業員がいないかチェックしている。
0 件のコメント:
コメントを投稿