2016年1月27日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160127/ddl/k12/040/088000c
我孫子市は26日、甲状腺エコー検査と血液検査をセットにした費用の一部を助成する県内初の制度を設けると発表した。2011年の福島第1原発事故を受け、他市でも実施するエコー検査に加えて、ホルモン機能や腫瘍の有無を調べる血液検査も助成対象とする。子どもの健康を心配する母親らの不安軽減が狙いで、早ければ4月から実施する予定。
事故後、比較的放射線量が高くなった東葛地域では、松戸市や柏市がエコー検査費用の一部を助成。しこりやのう胞が見つかった場合、2次検査のため専門病院の紹介や経過観察、経過観察不要などの判定をしている。
我孫子市は、内部被ばく検査のホールボディーカウンターの費用助成や児童生徒らへの甲状腺の視触診を実施してきたが、母親らの要望を受け、甲状腺がんへの不安解消策を拡大。補助対象にエコー検査と、甲状腺ホルモンの機能を検査する3種類の血液検査、甲状腺の腫瘍マーカーとなるサイログロブリンの血中濃度の検査を加えることにした。
検査は、東日本大震災発生時に生まれた子どもから高校生だった市民で、現在も市内に在住する約2万2400人が対象。約1万5000円の検査費用の3分の1の助成を検討しており、新年度予算に50人分約25万円を計上する予定だ。実施後、さらに希望者が多ければ、増額も検討する。市は「2段階で行われていた二つの検査をセットで助成することで、お母さんたちの不安を解消したい」と話している。【橋本利昭】
【千葉】子ども甲状腺エコー検査 4月から我孫子市も費用助成
2016年1月27日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201601/CK2016012702000179.html
我孫子市の星野順一郎市長は二十六日の記者会見で、子どもの甲状腺エコー検査と血液検査の費用助成を四月から始める方針を明らかにした。東京電力福島第一原発事故の放射性物質による健康不安を和らげる目的。血液検査にも助成するのは県内で初めて。
市は事故時に十八歳以下だった市民を対象に、五千円程度の助成を予定している。具体的な助成内容や受診方法は、地元の医師会などと調整して今後決める。
県内では松戸、柏両市がエコー検査の費用を一部助成している。我孫子市が二〇一六年度予算の新規事業で意見公募した際「我孫子でも子どもの健康を守るために費用助成が必要」との要望が十二件寄せられた。
市は意見を反映するため、予算に約三十万円を盛り込み、エコー検査に血液検査を加えて、がんや甲状腺の病気を調べられるようにする。
市では一三年から、市内の小学校入学直前の子どもと、すべての小中学生の健康診断で、甲状腺の視診と触診をしている。市によると、その中から毎年十人程度が精密検査を受けるが、これまでにがんと診断された人はいない。
星野市長は「視診と触診を継続した上で、健康への不安を解消をしたい」と話した。 (三輪喜人)
甲状腺エコーと血液検査費用補助 原発事故受け我孫子市方針
http://www.asahi.com/articles/ASJ1X2H1PJ1XUBQU00C.html
2016年1月28日 朝日新聞
東日本大震災による原発事故に関して、千葉県我孫子市は新年度、当時18歳以下で市内在住の子どもを対象に、甲状腺エコーと血液検査費用の助成を始める。エコー検査の補助は柏と松戸市が実施しているが、甲状腺がんを調べる血液検査費まで助成する取り組みは県内では初めて。
助成額は両検査にかかる約1万5千円のうち3分の1にあたる5千円程度を見込み、50人分の計25万円を予算化する。市医師会の協力で指定病院を決める。
我孫子市は2012年度から就学時前の子どもを対象に、翌13年度からは市内全小中学生を対象に、甲状腺の視触診をしている。また、12年度からは県内の自治体に先駆けて、放射線の内部被曝(ひばく)を調べる「ホールボディーカウンター」による検査費用の助成(3千円)も始めた。
だが、甲状腺の疾患は視触診では見つからないケースもあり、初期被曝による子どもの健康被害を心配する保護者は少なくない。市内のグループは昨年9月市議会にエコー検査費用の助成を求めて陳情し、採択されたほか、新年度予算編成のパブリックコメント(意見募集)でも助成を求める声が多かったという。市は「不安を解消するためにはエコー検査だけでなく血液検査も必要だと判断した」としている。
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