2016/03/11

原発事故 放射性物質の放出量は

2016年3月11日 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160311/k10010438841000.html

大量の放射性物質が放出され、世界最悪レベルとなった5年前の東京電力・福島第一原子力発電所の事故。外部に放出された放射性物質の量について、東京電力は事故の翌年、原発周辺で測ったデータやシミュレーションを基に試算を公表しています。

それによりますと、震災発生翌日の平成23年3月12日から3月31日までの間に放出されたヨウ素131と、セシウム137は合わせて90京ベクレルとみられるとしています。これはチェルノブイリ原発事故で放出された放射性物質の17%余りに当たりますが、翌月の4月の放出量は4兆ベクレルと、当初の1000分の1以下に減ったと推定しています。

その後も放射性物質の放出量の低下傾向は続いていますが、事故から5年たった現在も、完全になくなったわけではありません。東京電力が原発周辺での観測を基に計算した1号機から4号機の原子炉建屋からの放出量は、いずれも3月の時点の平均で、事故の翌年には毎時340万ベクレル、2年後には毎時290万ベクレル、3年後には毎時130万ベクレル、4年後には毎時120万ベクレルとなっていて、直近のことし1月の時点でも毎時53万ベクレル未満の放出が続いています。

一方で、東京電力は、放射性物質の放出量が減ったことで、新たに放出された放射性物質による原発の敷地境界での年間の被ばく線量は1.4マイクロシーベルト未満となっているほか、これ以外の影響も加えた年間の被ばく線量も、今月中に1ミリシーベルト未満に抑えられるとしています。

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