2016/11/10

住宅無償継続求める 福島原発自主避難者ら、大阪市と交渉/大阪

2016年11月10日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20161110/ddl/k27/040/400000c
東京電力福島第1原発事故で避難指示が出ていない地域から避難した「自主避難者」らが9日、身を寄せている大阪市営住宅の無償提供継続を求めて、市の担当者と交渉した。

自主避難者への住宅無償提供を来年3月末で打ち切るとの福島県の決定などを受け、大阪市も東日本大震災の自主避難者らへの無償提供を終了する方針を明らかにしている。関係する要綱の改正に向けて募集したパブリックコメント約150件の全てが住宅無償提供打ち切りに反対する趣旨だったことが交渉の場で明らかにされた。

大阪市は従来、被災者を広く無償提供の対象としていたが、福島県などが指定した地域以外からの避難者を対象から外す方針。交渉で、避難者らは放射能汚染という原発事故災害の特殊性や経済的に苦しい事情を説明し、「助けてほしい」と無償提供の継続を訴えた。大阪市側は「支援打ち切りではなく、入居基準を満たす場合は優先的に正式入居を行う」と強調した。

大阪市営住宅に家賃を免除されて入居している東日本大震災の避難者は74世帯。要綱改正で無償提供されなくなるのは自主避難56世帯。世帯数の内訳は福島41、宮城8、茨城4、青森2、千葉1。【湯谷茂樹】

大阪市に市営住宅無償提供の継続を訴えた福島第1原発事故の自主避難者ら
=大阪市役所前で、湯谷茂樹撮影

0 件のコメント:

コメントを投稿