2016/11/15

【報道まとめ】福島から避難生徒、手記を公表 

福島から避難生徒、手記を公表 横浜の中1
2016年11月15日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20161116/k00/00m/040/063000c 



東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒(13)が、転入先の市立小学校でいじめを受けて不登校になった問題で、生徒側の代理人の弁護士が15日、記者会見し、生徒の手記と保護者の声明を公表した。生徒は手記の中で「いままでなんかいも死のうとおもった。でも、しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた」などと書き記していた。
【水戸健一、福永方人】

生徒側の代理人が公表した生徒の自筆の手記。一部はプライバシーに配慮して黒塗りにされている
=横浜市中区で2016年11月15日午後7時、水戸健一撮影

生徒は小学6年だった昨年7月、学校や加害者側との話し合いをする中でノート3ページにわたって思いを書き留めた。(原発事故の)賠償金をもらっているだろうなどと言い掛かりをつけられて金銭を要求されたり、ばい菌と呼ばれ「放射能の影響ではないか」と不安になったりした経緯が記されている。いじめは小学2年から5年まで続いたという。

一方、保護者は声明で「学校は金銭の要求を知っていながら、(保護者に)連絡もしてくれなかった」と批判。問題発覚を受け、市教育委員会の第三者委員会が公表した報告書のうち、いじめの内容を記した多くの部分が黒塗りだったことに触れ「詳細を公表してほしいと市教委に伝えたのに遺憾だ」と訴えた。

これに対して岡田優子教育長は同日、記者会見し「学校と市教委が共同して対応することができず申し訳なく思っている。報告書の全面公表を要求されたとは受け取っていない」と述べた。今後、関係者への聞き取りを改めて実施する。



悔しさ、絶望感記す

代理人によると、手記は生徒が「同じようにいじめられている子どもの励みになれば」という思いで公表した。原発事故を「ネタ」にしたいじめに傷ついた心情や抵抗できなかったことへの悔しさが記されている。

金銭の要求については「ばいしょう金あるだろと言われむかつくし、ていこうできなかったのもくやしい」と心情を吐露。「ていこうするとまたいじめがはじまるとおもってなにもできずにただこわくてしょうがなかった」とつづった。

ばい菌と扱われたことには「ほうしゃのうだとおもっていつもつらかった。福島の人はいじめられるとおもった」と明かした。

また、学校の対応について「いままでいろんなはなしをしてきたけど(学校は)しんようしてくれなかった」などと振り返り、「なんかいもせんせいに言(お)うとするとむしされてた」と絶望感をにじませた。


「つらいけど生きる」原発避難でいじめ 生徒の手記公表

2016年11月15日 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161115/k10010769941000.html

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、横浜市に避難してきた男子生徒が転校先でいじめを受けていた問題で、15日、生徒の手記が公表され、「何回も死のうと思った。でも、震災でいっぱい死んだから、つらいけど、ぼくは生きる」などといった苦しい胸のうちが明らかにされました。

原発事故で福島県から横浜市に自主避難してきた現在、中学1年の男子生徒は、転校先で名前にばい菌の「菌」をつけて呼ばれ、今月、教育委員会の調査でいじめがあったと認定されました。

15日、生徒側の弁護士が会見を開き、去年7月に書かれた生徒の手記が公表されました。
そこには「ばい菌扱いされて、放射能のことだと思って、いつもつらかった。福島の人は、いじめられると思った」と記されています。
さらに「賠償金あるだろ、お金持ってこいと言われた時、いらいらと悔しさがあったけど抵抗すると、また、いじめが始まると思って何もできずに、ただ怖くてしょうがなかった」などと書かれ、抵抗する気持ちも失っていたことがうかがえます。

そして、「今まで何回も死のうと思った。でも、震災でいっぱい死んだから、つらいけど、ぼくは生きると決めた」と記されていました。

15日は両親のコメントも出され、「私たちは精神的に追い込まれ、それ以上に子どもが追い込まれた。時間を返してほしい」などと、学校や教育委員会の対応を批判していました。
市教委 事実関係など調査へ

横浜市の岡田優子教育長は15日の会見で、「男子生徒など子どもへのケアを最優先にしたうえで、当時の教員などに必要なヒアリングを行いたい」と述べ、改めて教育委員会として事実関係や当時の状況を調査する考えを示しました。





震災避難の男子生徒が手記 「ばい菌扱いつらかった」

2016年11月15日 西日本新聞
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/289262
東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受けていた問題で、共同通信は15日までに、男子生徒がいじめの実態をノート3ページにわたってつづった手記全文を入手した。

男子生徒は同日、代理人の弁護士を通じて手記の一部を公表。代理人によると「いじめの被害がなくなってほしい」との思いから公表を決めたとしている。

手記は不登校になっていた昨年7月、小6の時に書いた。小2で自主避難した直後からいじめを受けており「ばいきんあつかいされて、ほうしゃのうだとおもっていつもつらかった。福島の人はいじめられるとおもった」とつづった。

公表された男子生徒の手記の一部

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