http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201611/CK2016111502000173.html
東京電力福島第一原発事故による子どもたちへの影響を調べるため、民間の甲状腺検査が十二、十三両日、塩谷町で開かれた。二〇一一年の原発事故当時、十八歳以下だった塩谷町、矢板市、大田原市、宇都宮市などの計百十人が受診した。
主催したのは、寄付を基に各地で検査を実施している住民団体「関東子ども健康調査支援基金」(茨城県守谷市)。島根大医学部の野宗(のそう)義博医師がエコー検査をした。
検査の運営には、矢板、塩谷両市町の主婦らでつくる実行委員会が協力した。実行委の一人で、矢板市の主婦井田紫衣(しえ)さん(59)は「検査を受けて、安心できたという意見が多かった。事故から五年半以上がたったが、栃木県が放射能汚染を受けたという事実は忘れてほしくない」と強調した。
福島県では国費による甲状腺検査が実施されているが、栃木県内では行われていない。一方、塩谷町は来年二月、町費で独自の検査を実施する予定。
小学四年の長男と訪れた矢板市の会社役員熊田睦さん(41)は「矢板では表立って声を上げなくとも、心配に思っている親は多い。国や県などが主導して、検査を実施してほしい」と話した。 (中川耕平)
甲状腺検査を受ける子どもら=塩谷町で(実行委提供) |
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