2016年11月15日 毎日新聞
東京電力福島第1原発事故による避難者への支援の在り方などを考えるシンポジウムが13日、宇都宮大(宇都宮市)で開かれ、教員や学生らが「原発事故は終わっていないと声を上げ、支援していくことが大切だ」などと意見を交わした。
国際学部の高橋若菜准教授は、基調講演で「原発避難は長期化して全国に及び、今後の生活拠点を決めかねている人も多い」と述べ、支援継続の重要性を強調。2004年の新潟県中越地震などの教訓から、原発事故の避難者を丁寧に支援する新潟県の例も紹介した。
4年の中村果南子さん(22)は、栃木県に避難した母子の支援や原発事故問題の啓発活動など自らの取り組みを発表。青森県出身で、当事者ではない自分が原発事故を語る難しさに悩んだ際、避難女性に「考えてくれることがうれしい」と言われた経験も明かし、「当事者じゃなくてもできる支援の輪があると思った」と話した。
福島大、茨城大、宇都宮大の人文社会系学部は学術交流の協定を結んでおり、今後も協力してシンポジウムを開催する。
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