自然減衰による放射線値の低下を理由に、8000ベクレル近い数値のものが一般ゴミとして処理できるようにしようという環境省。そしてとんでもない「8000ベクレル」という基準ではありながら、その数値も一応「1ミリシーベルト」を下回るようにつくられたものだということ。ただし、内部被ばくの可能性は考えられていないはず。(子ども全国ネット)
2015年4月5日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASH446H30H44ULBJ00H.html
東京電力福島第一原発事故で汚染された指定廃棄物について、環境省は放射性物質濃度が基準を下回った場合の解除手続きの検討を始めた。指定廃棄物は法律で指定条件が決まっているが解除の手続きはなく、保管の負担などから申請をためらう自治体もある。
指定廃棄物は放射性物質汚染対処特措法で「1キロあたり8千ベクレル超で環境相の指定を受けたもの」と定められ、市町村などの申請で国が指定すると、国が処理費用や処理責任を持つ。昨年末で、12都県で計15万7416トンが指定されている。
放射性物質は時間とともに自然減衰するため、事故から4年が経ち、基準濃度を下回ったものもある。環境省は、1キロあたり8千ベクレル以下になった指定廃棄物で、処理方法や処分先が確保できるものは指定を解除し、一般ごみや産業廃棄物と同様に自治体などが処理できるようにする、などの方法を検討している。
指定廃棄物は、国の最終処分が進まず、自治体などが保管しており、申請をためらう自治体がある。放射性物質濃度が基準を超えながら、指定されていない廃棄物が、5道県で計3651トンにのぼっている。
指定廃棄物の処理は、東北や関東の5県で国が処分場を新設するとしているが、候補地が発表された宮城県と栃木県はいずれも地元が激しく反発している。指定解除の手続きが整えば、保管されている廃棄物の一部の処理が進むという期待がある。
指定廃棄物の基準に使われている放射性物質濃度「1キロあたり8千ベクレル」は、影響を受けやすい埋め立て処分作業者が、国の追加被曝線量の長期目標である年1ミリシーベルトを下回る計算になる濃度。1日8時間、年250日の労働時間の半分を廃棄物のそばで作業したとして、被曝線量が年0・78ミリシーベルトになるという。
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