2015年04月07日 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201504/20150407_63005.html
東京電力福島第1原発事故で避難区域に指定された福島県12市町村の小中学生は、事故前(2010年5月)の8388人に比べ、6分の1以下の1273人に減少していることが12市町村への取材で分かった。原発事故から4年がたち、避難先に定着する住民が増えているためとみられる。
事故前後の小中学校の再開状況と児童生徒数は表の通り。授業を再開したのは42校中36校で、避難指示が解除された広野町、川内村、田村市都路地区の学校は元の校舎に戻った。他の市町村の学校は避難先の空き校舎などを間借りする状況が続く。在校生は6日現在、小学生が739人、中学生は534人。それぞれ事故前の5395人、2993人から8割以上減った。
減少率が最も大きいのが浪江町の98.0%で、富岡町97.4%、双葉町97.1%と続く。浪江町は9校中6校が休校し、在校生は1773人から36人に減った。3校は仮役場を置く二本松市で再開したが、ことしの新入生は計5人だった。
浪江町教委は「避難先が広範囲におよび、児童生徒が戻る環境を整えるのが難しくなった。最近は避難先で親の仕事が落ち着き、年度途中で転入してくるケースも減った」と話す。
減少率最小は田村市都路地区の40.4%で、次いで川俣町山木屋地区の41.4%。両地区の学校は事故直後の11年4月、自治体内の別の学校で授業を再開した。両市町教委は「自治体をまたがずに再開したことが、転校を最小限に防ぐことができた」と分析している。
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