http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20150418175852.html
県は17日、今春の作付けを前に県内5地点の農地の土壌で行った放射性物質の調査で、土1キログラム当たり14~55ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県は「作物への影響はない」としている。
調査方法は新潟、新発田、長岡、南魚沼、上越の5市の田んぼで深さ15センチまでの土を取って分析した。採取日は10~14日。
最も高かったのは南魚沼市の55ベクレルで、昨年は52ベクレルだった。新発田市以外の4地点は昨年の同時期よりわずかに増えた。
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この「わずかに増えた」というのが気になり、データを探してみました。
新潟県HP 報道発表資料
http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/241/305/dojou27.pdf
確かにわずかに上がっていますが、測定地点の条件等にもよるでしょうし、何とも言えません。ただ、六日町のデータは、セシウム137が39→46ですから少々気になります。福島第一原発事故の際の放射性物質も、山には大量にあるでしょうから(野生生物や山菜の検出数値は高いことや、事故後のセシウム等の流れの予想動画でも、当然新潟県境で止まっていたわけではありません)、それが里へ流れ落ちてくるのか、それとも阿賀野川河口にセシウムが運ばれてくるように、車両等の往来に伴って移動しているものもあるのか、これだけではわかりません。
山形県でも、一部上昇したという報道がありました。その時点では、元データがまだ上がっていなかったので見ていませんが、いずれにしても、とても気になるところです。山形県も、新潟県も、米や果物などの生産地であり、また福島に近いこともあって、移住避難している方や保養に出る家族も多い県です。何らかの原因があるのであれば、それを防ぐ手立てを検討してほしいです。
また、23年4月、11月のデータもありましたので、あげました。
これを見れば一目瞭然ですが、新潟県のかなりの地域には、福一の事故前から、セシウム137があったということです。チェルノブイリ原発事故や核実験由来のものでしょうから、すでにセシウム134は検出されていない、もしくは1:1ではないわけです。2011年の時点でセシウム134があった地域は、多少なりとも今回の事故で汚染されたわけですが、4年たって今回の測定では、当初から汚染の少ないところは、セシウム134の半減期と共に、数値が小さくなっていったと考えられます。
こうして測定を行い、公表している県の姿勢は評価できると思います。今後もぜひ継続していただきたいです。とにかく測定して、公表することが重要です。いずれにしても、これまでの4年のように、数値は下がっていきません。上昇の理由があるのであれば、ぜひ防ぐ手立てをこうじることが大事になるでしょう。
また、「みんなのデータサイト」による「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」(www.minnanods.net/soil/)は、こんなふうに134が測定できなくなる前に、福一由来の汚染を明らかにしようという取り組みです。対象の17都県には新潟も入っています。
チェルノブイリでは、政府が土壌測定を行い、その汚染度によって対策を進めました。日本政府は、土壌測定を行っていません。きっと進んで行うことはないでしょう。空間線量で見ている限り、日本の数値は他国より低いくらいですから。政府がやらないのなら、市民がやるしかないのです。土壌にセシウムがどのくらい含まれているのか、それを市民の手で明らかにして、自治体や関係機関の対応を引き出していけるよう、ぜひ取り組みましょう。
子ども全国ネット
こうした場合、福島事故以前からのデータにもあたることが大切だと思います。
返信削除核実験、チェルノブイリの影響に、福島事故での汚染が上乗せになっているからです。
2000~2010年の新潟県での土壌データ。Cs-134.Cs-137.Sr-90を抽出。
km2単位のデータもあるので注意。
環境放射線データベースより
http://search.kankyo-hoshano.go.jp/servlet/search.top?pageSID=7441631
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1raW5IqBW0dPCmBrHq4m8jQstFXWF2wi1zKG4QbhhpZA/edit?usp=sharing
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返信削除高岡さん、ありがとうございます。事故前の新潟県の土壌汚染のデータは、整理したものを作成してありますので、こちらで共有しておきます。ただ、そのデータでは、2010年の段階で10Bq/kg程度の汚染なのですが、事故後11月に測定したデータを見ると、134が不検出にも関わらず(下限値が見つかりませんでしたが、たとえば10Bq/kgとしても)137が30〜40Bq/kgという地点があります。これはやはり事故前の汚染とみられると思うのですが、そう理解してよいですよね? そうなると、事故前の測定地点はたまたま低かったのかということですかね? いずれにしても、事故前の汚染、とくに核実験の頃の汚染が新潟は相当あったということと、それを大して知らされずに生活していたという事実を事故後に知りました。http://goo.gl/LHPufn
返信削除事故前をみたいならこれがいい。
返信削除http://www.kankyo-hoshano.go.jp/08/08_1.html
環境放射能調査研究成果論文抄録集
全国調査 土壌、作物など 第01回 昭和34年10月~