2015/10/05

ドローン使い放射線量計測 大阪電通大VB、福島で実証実験

2015年10月5日 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO92451630U5A001C1TJM000/

大阪電気通信大学発ベンチャーのテクノエックス(大阪市)などは、東京電力福島第1原子力発電所事故により汚染された福島県南相馬市や飯舘村で、無人飛行機ドローンに空間線量計を搭載した放射線測定の実証実験を始めた。手作業に比べて計測時間が10分の1に短縮でき、綿密な評価や部分的に線量が高いホットスポットの発見に役立つと期待している。

実証実験では除染で放射線量がどの程度下がったかなどを測定する。11月までに性能を確かめる。除染の新たな確認方法として、国の放射線測定ガイドラインに盛り込まれることを目指す。その後は測定システムを除染業者などに販売したい考えだ。また消防車や原発など放射性物質を扱う施設などに置き、緊急時に役立てることも検討する。

テクノエックスは64個の小さな放射線測定器を束ね、放射性セシウム由来のガンマ線を捉えて画像に色を付けて表示するシステムを開発した。試作品や金型製作を手掛ける菊池製作所と千葉大学発ベンチャーの自律制御システム研究所(千葉市)が開発したドローンに、測定器を載せた。空中に3分間静止させて一気に10メートル四方の範囲について1メートルごとに区切った場所のガンマ線量を測れる。

文部科学省が定めた放射線測定のガイドラインに沿って、計測器を持ちながら歩き回って10メートル四方を測るのに約1時間かかる。ヘリコプターなどで上空から線量を測る方法もあるが、小さなホットスポットを見つけるのは難しいという。

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