2015年10月11日 福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20151011-019528.php
福島医大は10日、福島市で公開講座「福島県周産期医療最前線」を開いた。震災、原発事故が母子に与えた影響をめぐる調査結果や、県内で安心して産み育てられる環境整備を目指す取り組みについて同大の研究者が解説した。
同大ふくしま国際医療科学センターが来年完成するのを前に、同大の取り組みを紹介しようと開かれている公開講座で、3回目。放射線医学県民健康管理センターの石井佳世子助手と藤森敬也産科婦人科学講座教授、細矢光亮小児科学講座教授が登壇した。
石井助手は、県民健康調査のうち妊産婦を対象とした調査結果について話した。赤ちゃんを完全母乳で育てているかミルクを与えているか尋ねた2011(平成23)年度の調査で、原発事故の避難区域から避難した母親のグループで完全母乳と答えた割合は27.4%にとどまり、避難区域外の母親の31.7%を下回った。石井助手は「避難に伴うストレスや、授乳できる環境が確保できなかったことが影響したとみられる」と指摘。母親が赤ちゃんを母乳で育てることを望んでもさまざまな要因で断念するケースが多いが、避難がその傾向に拍車を掛けた可能性を指摘した。
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