2015/10/08

内部被曝「知っている」45% 放射能への理解度が低下

(外部被ばくと内部被ばく、ベクレルとシーベルト、事故直後は多くの人が目にしたり、聞いたりしたし、不安に思えば調べたりしたと思うが、今はほとんどニュースにものぼらず、調べる人も少ないはず。20代〜の調査なので、若い世代に知らない人も多いのではと懸念します。あらためて基本情報を伝え続ける入り口の必要性が明らかになりました。

この報道の元資料を消費者庁で見ると、「風評被害に関する消費者意識の実態調査(第2回)」ということで、質問内容にも問題があり、これ自体がリスコミの一環ではないかという懸念もあります。それについては、別投稿で詳しく書きたいと思います。以下のリンクから、結果報告を見ることができます。子ども全国ネット)



2015年10月8日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASHB5558CHB5UTFL007.html

消費者の放射能に関する知識や理解度は低下してきているという傾向が、消費者庁が2013年から年2回実施している意識調査で明らかになった。同庁は「東京電力福島第一原発事故から4年以上が経過し、人々の関心が薄れ、頭から離れているのではないか」と分析している。
調査は2、8月の2回、東日本大震災の被災3県と東京、大阪などの都市圏に住む20~60代の5千人余りを対象にインターネットを通じておこなっている。原発事故の風評被害対策の一環で、消費者の買い控えの理由などを探る目的。

今年8月の6回目の調査では、「人体の外にある放射性物質からの放射線を受けることを『外部被曝(ひばく)』、空気、水、食物などを摂取して体内に取り込まれた放射性物質から放射線を受けることを『内部被曝』」と言うことを「知っている」と答えた人の割合は45%で、13年2月の第1回調査(68・4%)から20ポイント以上下がった。

食品中の放射性物質に関する単位がベクレルとシーベルトの二つあることを、「知っている」と答えた人も第1回の50・3%から40・8%に低下。これらを含め、放射能に関する七つの知識を挙げて知っているかを尋ねたところ、「知っているものは特にない」と答えた人の割合は34・1%で、第1回の30・3%から上昇した。

また、放射線が人体に与える影響に関しても八つの知識を挙げ、知っているかを尋ねた。「放射線の影響は、大人よりも細胞分裂が活発な乳幼児・子供・妊産婦(胎児)の方が受けやすい」ことを「知っている」という回答も、第1回の59・3%から43・7%に下がった。八つの知識のうち、「知っているものは特にない」という回答は35・2%に上り、第1回の18・5%から約17ポイント上がった。

消費者庁の板東久美子長官は「正しい知識を得ていこうという意識、態度が弱くなっているのではないかと懸念している。正しい知識を持つことを促進していけるように工夫しないといけない」と話している。(毛利光輝)

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