2015年12月14日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151214-OYT1T50024.html
東京電力福島第一原発事故で発生した放射性物質を含む指定廃棄物の処分場(長期管理施設)の候補地となっている宮城県の3市町や千葉市が建設反対を環境省に伝えた。
井上信治・環境副大臣は引き続き協議を続ける考えを示したが、地元自治体の反対で処分計画の難航が予想される。
宮城県内の候補地となっている栗原市、加美町、大和町は13日、環境省が市町村長を集めて仙台市で開いた会議で、3市町一致して候補地を返上する考えを表明した。加美町は建設反対を明確にしてきたが、栗原市と大和町はこれまで、建設へ向けたボーリング調査について「3市町同時の実施」を条件に容認する姿勢だった。栗原市の佐藤勇市長は、加美町の反対などで計画が進まない現状に「これ以上は我慢できない」として調査も受け入れない考えを示した。
また、千葉市の熊谷俊人市長は14日、同市役所で井上副大臣と面会し「(建設に向けた)調査の実施は受け入れられない」と述べ、建設への反対を正式に表明した。
同省が今年4月、同市中央区の東電火力発電所内を建設候補地に選定したのに対し、市は6月、自治体ごとに分散保管するよう求める申し入れを行っていた。
【速報・汚染焼却灰】処分場受け入れ拒否 千葉市長「これが最終回答だ」 環境副大臣に伝達
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http://www.chibanippo.co.jp/news/politics/293429
2015年12月14日 12:02
井上信治副大臣(写真右)と面会した熊谷俊人市長=14日午前、千葉市役所
環境省が東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質を含む指定廃棄物の処分場候補地に東京電力千葉火力発電所(千葉市中央区)の敷地を選定した問題で、井上信治副大臣と市役所で面会した千葉市の熊谷俊人市長は14日、「受け入れることはできない」と述べ、処分場受け入れを明確に拒否した。その後の記者団の取材に熊谷市長は「これが最終回答だ」と強調した。
同日、井上副大臣は、6月に市が申し入れていた廃棄物の各排出自治体での分散保管に向けた再協議要請に回答するため、熊谷市長を訪問。回答内容は、従来と変わらず、廃棄物を1カ所に集約するため候補地の詳細調査を進める方針を堅持するというものだった。
回答書を受けて熊谷市長は「当初の国の案と何ら変わらず、市の申し入れや市民の意見が考慮されていない」と指摘。拒否の理由として、選定経緯などについて十分な情報開示がされていないことを挙げた。
また市長は、市内の指定廃棄物の放射能濃度が時間経過により8000ベクレル以下にまで減衰していると推測され、「実質的に指定廃棄物が市内にない」ことも理由とした。同省による候補地選定作業では、1キロ当たり8千ベクレル以上の指定廃棄物の自治体ごとの保管量も選定基準となっていた。
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