2016/03/06

シイタケ栽培の原木生産、99%減 森の恵み、苦闘 福島

2016年3月6日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/DA3S12243847.html?ref=nmail_20160306mo

シイタケ栽培用の原木生産量で、福島県は2010年、全国3位の約4万7800立方メートルを誇った。だが原発事故の影響で、14年は99%減となった。

田村市都路地区の里山に朝からチェーンソーの音が響く。樹齢20年以上のコナラやクヌギが伐採されていく。事故前は年20万本の質の高い原木を生産する産地だった。一部に出ていた避難指示は一昨年に解除されたが、木々の放射能汚染は今も指標値を超え、出荷再開の見通しすら立たない。

それでも手入れを欠かさない。将来も良質な原木を得るために計画的に広葉樹を育てる。ふくしま中央森林組合の吉田昭一参事(60)は「地区の8割以上が森林。産業は森の中で見いだすしかない」。 (福留庸友)

次々とチェーンソーで木を伐採していく作業員。切った木は、汚染された樹皮をはいで使える建材や紙の原料として出荷されるが、取引価格は原木より低い。森林の空間線量は毎時0・5マイクロシーベルトほどだという=2月22日午前、福島県田村市都路地区、福留庸友撮影  

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