2016/03/01

福島第1原発事故 震災避難者支援考える 岐阜で集会、90人が話し合う /岐阜


2016年3月1日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160301/ddl/k21/040/118000c 

東日本大震災や東京電力の福島第1原発事故で、岐阜県内に避難した人たちの支援について考える集会が岐阜市内で開かれた。県内の支援者ら約90人が参加し、避難者の孤立化を防ぎ、「支援の輪」を広げる手立てを話し合った。

集会は震災発生から5年になるのを前に、県内の避難・移住者の現状を知り、それぞれが「できること」を考えようと、認定NPO法人レスキューストックヤード(名古屋市)が企画。県内7支援団体が共催した。

県内に避難・移住した男女3人が5年間の経験を発表。「当時のことは5年たっても忘れられない。被害を大きくするのも小さくするのも人間の考え一つだ」「目に見えない放射能に対する心配はつらかった。食材や遊び場など子育てに悩んだ。子どもを持つ親は皆そうだろう」と切実な思いを訴えた。

また、「支えてくれた人には本当に感謝している。岐阜を選んで良かった」と支援者に礼を述べるとともに「まだ5年。(福島第1原発の)廃炉は遠い。考えることをやめないでほしい」と訴えた。

小学生2人は当時を振り返り「日常の何でもないことが幸せと感じるようになった」、中学3年の女子生徒は「福島県から避難してきていじめに遭って自殺も考えた」と涙ながらに語った。

県内避難の登録者数は266人。避難元は福島県が最も多く183人、次いで宮城県の50人、茨城県16人、岩手県2人など。避難先は岐阜市70人、高山市35人、各務原市28人と続く。レスキューストックヤードの栗田暢之代表理事は「やるべきことはまだある。明日に向け何ができるか考えてほしい」と語った。【岡正勝】

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