http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/201603/CK2016031202000163.html
東京電力福島第一原発事故で発生した高濃度の放射性物質を含む「指定廃棄物」の処分問題で、環境省は十一日、県庁で説明会を開き、同省の室石泰弘・指定廃棄物対策担当大臣官房参事官が、濃度の再測定の結果、基準以下となった場合の指定解除の仕組みなどについて、保管している七市村の担当者に提示した。
説明会には、同省の十一人、七市村の二十人、県の六人が出席した。
前橋、高崎、桐生、渋川、富岡、安中の各市と榛東村は、放射性セシウムの濃度が一キログラム当たり八〇〇〇ベクレルを超えて指定された焼却灰を含む下水汚泥や浄水発生土を計約千百八十六トン保管している。
放射性物質は時間の経過に伴って濃度が下がり、基準を超える指定廃棄物は現在は五百三十八トンとみられ、十年後には二百六十九トンに減る見通し。
このため、同省は基準以下となった指定廃棄物について保管する自治体などと協議して指定を解除し、自治体が処分するか保管を続けるかを選択できるようにする考え。
説明会終了後、室石参事官は報道陣に指定廃棄物を県内で一カ所にまとめるという同省の方針について「変わりはない。ただ、この場で県内の候補地を打診してはいない」と述べた。
記者が「一カ所にまとめる方針は打診された自治体が反対するのは明らかなため、県内は各自治体の合意を得て分散保管を続けるのが現実的では」と問うと、室石参事官は「重要な質問だが、仮定の話にはコメントできない」と答えた。
その後、県は記者会見し、説明会の中で各自治体から「再測定の方法はどうするのか」「指定解除後はどのように処分するのか」などの質問が出たと説明した。
県廃棄物・リサイクル課は「指定を解除できても、処分場が廃棄物を受け入れてくれるかは難しい問題で、難航すると思う」との見方を示した。 (菅原洋)
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