2016/07/27

原発事故後初、海産魚類「基準超ゼロ」 福島県放射性物質検査

(基準値超ゼロということ自体は歓迎すべきことなのですが、セシウム134の半減期による自然減衰の影響が大きいことは記事中にもある通りで、ここからはなかなか下がらないと予想されます。注意していただきたいのは、あくまでも「海産魚類」であって、「湖や河川の魚」は基準値超えもあり、まだまだ注意が必要だということです。子ども全国ネット)

2016年07月26日
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160726-095190.php

本県沖の海産魚介類を対象とした県の放射性物質検査で、2015(平成27)年度(4月~翌年3月)に採取された8438点全てが食品の放射性セシウムの基準値(1キロ当たり100ベクレル)未満だったことが25日、分かった。東京電力福島第1原発事故後、単年度の集計で基準値を超えた割合がゼロとなったのは初めて。

セシウムが検出限界値未満だったものは全体の91.27%に当たる7702点で、初めて9割を超えた。本年度も15日までの採取分2722点全ての海産魚介類が基準値未満となっている。

検査対象は試験操業の魚種以外も含まれる。11年度は34.74%、12年度は12.55%、13年度は2.30%、14年度は0.48%と減少傾向にある。一般食品の基準値は11年度に暫定値として1キロ当たり500ベクレルだったが、集計では現在の基準値100ベクレルで評価した。

15年度、本県沖で漁獲された魚介類でセシウム濃度が最も高かったのは試験操業対象外のアカエイで、1キロ当たり94ベクレルだった。

セシウム濃度の低下で試験操業の魚種は当初の3種類から73に拡大。6月には本県を代表する高級魚ヒラメの出荷停止指示が解除され、対象魚種への追加が検討されている。濃度低減の理由について県は、放射線を出す力が半分になる「半減期」を迎えたセシウム134(半減期約2年)の減少などを挙げる。

一方で、試験操業の漁獲量(1~12月)は12年の122トンから、15年は10倍以上の1512トンに増加。しかし原発事故前の沿岸漁業の年間漁獲量約2万5000トンの6%にとどまっており、本格操業への移行は見通しが立っていない。

県の放射性物質検査の対象海域には、試験操業の対象外となっている第1原発から半径20キロ圏内も含まれている。第1原発の港湾内は調査対象外。25日現在、21魚種が国の出荷停止指示を受けている。

一方、湖や河川など内水面で採取された魚で基準値を超えた数も減少傾向にある。昨年度、基準値を超えたのは全533点のうち7点だった。最高値はヤマメの1キロ当たり180ベクレル。養殖魚については13年度以降、基準値超えは出ていない。

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