2015/12/01

【各紙報道まとめ】福島/11/30 県民健康調査検討委員会報告より

1巡目でまったく所見のなかったA1判定の子のうち19人が、今回2巡目で甲状腺がんおよびその疑いということになっています。これが何の影響にせよ、検診を受けていても、ほんの2〜3年でがん確定となるという親にとっても、当の子どもにとっても非情な現実があります。報道では追加になった人数だけあげて、小さく見せることなく、この問題の大きさをきちんと全国に向けて報道してほしいです。子ども全国ネット)

県民健康調査 甲状腺がん確定9人増15人 「放射線影響考えにくい」
2015年12月1日 福島民報
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2015/12/post_12671.html

■9月末現在
東京電力福島第一原発事故による子どもの甲状腺検査の本格検査(平成26、27年度)で、9月末までに甲状腺がんと確定した人は15人となり、前回公表(6月末現在)の6人から9人増えた。30日に福島市で開かれた県民健康調査検討委員会で明らかにされた。星北斗座長(県医師会副会長)は「(これまでの傾向などから)現時点で放射線の影響は考えにくい」との見解をあらためて示した。
 
がんの疑いは24人で6月末現在の19人から5人増えた。「確定」と「疑い」の計39人は男性16人、女性23人で、東日本大震災当時は6歳から18歳だった。事故から4カ月間の外部被ばく線量が推計できた23人のうち最大は2.1ミリシーベルトで、1ミリシーベルト未満は8人だった。
 
検討委はチェルノブイリ原発事故で多く見つかった5歳以下からがんが見つかっていないことや被ばく線量がチェルノブイリよりはるかに低いことなどを挙げ、「現時点で放射線の影響は考えにくい」との見解を示した。
 
平成23~25年度の先行検査の追加結果も報告された。甲状腺がんと確定した子どもは6月末現在から2人増えて100人、がんの疑いは1人減って13人となった。
   ◇  ◇
県民健康調査の今後の方針となる「中間取りまとめ」について委員が協議した。委員から「甲状腺がんと診断された子どもの内部被ばく線量を詳細に調べるべき」などの意見が出た。県民健康調査で得られたデータの活用・提供の在り方も議論した。
 
中間取りまとめは、来年2月に開かれる次回の検討委で策定する方針。

26、27年度甲状腺検査 市町村別結果を公表
2015年12月1日 福島民報
https://www.minpo.jp/news/detail/2015120127097


検討委は平成26、27両年度9月末現在の甲状腺検査の市町村別検査結果を公表した。両年度は本格検査で原発事故後1年間に生まれた子どもを加えた約38万人が対象。 
 
26年度は15万2907人が一次検査を受診した。1211人が二次検査対象となった。 27年度は4万6865人が一次検査を受け、272人が二次検査対象となった。 9月末までに15人ががんと確定、24人ががんの疑いと診断された。 






































甲状腺がん、新たに9人 検討委「放射線影響は考えにくい」
2015年12月01日  福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20151201-032086.php

県と福島医大は30日、福島市で県民健康調査検討委員会を開き、東京電力福島第1原発事故発生時18歳以下の県民を対象にした甲状腺検査2巡目の本格検査(9月末現在)で新たに9人が甲状腺がんと診断され、がんと診断されたのは計15人になったと報告した。2巡目検査を受けた約20万人のうち、がんや「がんの疑い」と診断されたのは前回報告(6月末時点)から14人増えて39人となり、このうち37人は1巡目の先行検査で問題ないと診断されていた。検討委の星北斗座長(県医師会副会長)は「これまでの知見で判断すれば、現時点で放射線影響は考えにくい」と従来と同様の見解を示した。

検査では、事故直後から3年目までの1巡目検査と、昨年4月から始まった2巡目検査の結果を比べて放射線影響などを調べる。いずれも1次検査で超音波を使って甲状腺のしこりの大きさなどを調べ、程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定、BとCが血液や細胞を詳しく調べる2次検査に進む。

2巡目検査は昨年度25市町村、本年度34市町村を対象に実施。がんや「がんの疑い」と診断された39人のうち37人は1巡目でA1、A2と診断され、残る2人はB判定を受けたが、経過観察となっていた。

福島医大によると、39人は事故当時6~18歳で男性16人、女性23人。腫瘍の大きさは5.3~30.1ミリ。このうち23人は、原発事故から4カ月間の外部被ばく線量が推計でき、最大は2.1ミリシーベルトだった。

また、福島医大は1巡目の検査を受けた約30万人のうち、がんや「がんの疑い」と診断されたのは113人(手術で良性と確認された1人を除く)で、このうち100人ががんと診断されたと説明。検討委は、これまでチェルノブイリ原発事故と比べて被ばく線量が少なく、福島第1原発事故では事故時5歳以下のがんの発見がないことなどから「現時点で放射線影響は考えにくい」と評価している。


<甲状腺検査>1、2巡目ともがんの確定数増
2015年12月1日 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201512/20151201_63028.html

福島県は30日、東京電力福島第1原発事故当時に18歳以下だった子どもを対象とした甲状腺検査で、1巡目で新たに2人ががんの確定診断を受け、1人にがんの疑いがあることが判明したと発表した。2巡目ではがんの確定診断を受けた人が9人、がんの疑いが5人それぞれ増えた。
 
福島市で開かれた県民健康調査検討委員会で報告した。星北斗座長は「現在得られている情報の範囲では、被ばくの影響は考えにくい」と従来の見解を踏襲した。
 
甲状腺検査は子どもの甲状腺の状態を把握するため、2011年10月から実施された1巡目の「先行検査」と、14年4月に開始し原発事故の影響を調べる2巡目の「本格検査」がある。がんの診断が確定したのは1巡目で100人、2巡目は15人。がんの疑いがあるのは1巡目で13人、2巡目で24人となった。


福島の11人、新たに甲状腺がんと診断 合計115人に
2015年11月30日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASHCZ61VFHCZUGTB00P.html

福島県は30日、東京電力福島第一原発事故当時18歳以下だった約38万人を対象に実施している甲状腺検査で、今年7月から9月末までの3カ月間に11人が新たにがんと診断されたと発表した。甲状腺がんが確定したのは合計115人になった。

昨年3月末までの1巡目検査でがんの疑いがあると診断され、手術を受けた2人と、昨年4月以降の2巡目検査でがんの疑いが見つかり手術を受けた9人が新たにがんと確定した。1巡目検査の2人は、本人の都合で確定診断に必要な手術がこの時期になった。

これで、がんが確定したか疑いがあるとされた人は1巡目114人、2巡目39人で計153人になった。2巡目でがんや疑いがあると診断された39人のうち、2人は、1巡目検査で一定の大きさ以上のしこり(結節)があり、それががん化したとみられるという。19人は1巡目検査では「何もない」とされており、新たにがんが発生したと考えられるという。

県検討委員会の星北斗座長は「分かる範囲では、推定される福島県民の甲状腺の内部被曝(ひばく)線量はチェルノブイリの住民より低く、放射線の影響を受けやすい乳幼児にがんが発生していないことから、今見つかっている甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」と述べた。(大岩ゆり)


福島の子供、甲状腺がん新たに15人 昨年4月以降の検査で
2015年12月1日 北海道新聞
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0207895.html

2011年3月の東京電力福島第1原発事故当時、18歳以下だった福島の子供たち約38万人を対象とする甲状腺がんの検査で、福島県は30日、昨年4月以降で計39人に、がんやその疑いが見つかったことを明らかにした。原発事故と甲状腺がんの因果関係をめぐり、あらためて議論を呼びそうだ。

福島市で同日開いた検討委員会で、昨年4月~今年9月の2巡目の検査結果を報告した。これによると、がんと確定したのは15人、がんの疑いは24人。11~13年度の1巡目検査でがんと確定したのはこれまでに100人、疑いは15人に上っていた。

一般的に子供が甲状腺がんになる割合は「100万人に数人」とされ、福島ではこれを大きく上回っている。

1巡目検査の結果について、福島県は1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故で甲状腺がんが多発したのは事故の4、5年後からだとして福島事故との因果関係を否定してきた。症状がなくても検査することでがんの発見確率が高まる「スクリーニング効果」によるものだとも説明してきた。

2巡目でも新たな発見が相次いでいることについて、検討委後の記者会見で清水一雄・甲状腺検査評価部会長(日本甲状腺外科学会前理事長)は「放射線の影響かは結論を出せない」としつつも「多発していることは事実だ」と認めた。

検討委の星北斗(ほしほくと)座長(福島県医師会副会長)は「チェルノブイリと比べて福島の被ばく線量は極めて少なく、放射能への感受性の強い5歳以下では見つかっていない」と説明し「放射線の影響とは考えにくい」と従来の見解を繰り返した。

これに対し、委員などからは「内部被ばくを考慮できていない」「チェルノブイリより線量が低いと明確に示せるのか」などと疑問視する声が出た。

専門家の間でも、福島事故と甲状腺がんの「多発」の因果関係をめぐる評価が割れていることが浮き彫りになった。(報道センター 関口裕士)

福島県:甲状腺がん9人増 2巡目で計15人…18歳以下
2015年11月30日 
毎日新聞 
http://mainichi.jp/select/news/20151201k0000m040067000c.html

東京電力福島第1原発事故後、福島県が当時18歳以下の子供らを対象に行っている県民健康調査で、県は30日、1巡目の甲状腺検査で「がん」や「がんの疑い」と診断されなかった子供のうち、9月末時点の2巡目の検査で新たに9人ががんと診断されたことを明らかにした。2巡目でがんと確定したのはこれで計15人となった。がんの疑いも5人増えて24人となった。

有識者でつくる県の検討委員会で報告された。検討委の星北斗座長は「チェルノブイリの原発事故に比べ被ばく線量が少なく、事故当時5歳以下の発症がないことなどから、これまでと同じく放射線の影響は考えにくい」と評価した。2巡目の検査は昨年4月から始まり、対象者約38万人のうち今年9月末までに約18万人分の検査結果が確定している。

1巡目の検査は今年4月末までに対象者約37万人のうち約30万人が受けた。前回発表の6月末時点で甲状腺がんと診断されたのは98人だったが、9月末時点で2人増えて100人になり、13人ががんの疑いがあるという。【岡田英】


甲状腺がん、15人に=子ども検査2巡目-福島県
2015年11月30日 時事通信

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2015113000755

東京電力福島第1原発事故を受け、当時18歳以下だった県民を対象に実施している甲状腺検査について、福島県は30日、2巡目の検査で9月末現在、甲状腺がんと確定した人数が15人になったと発表した。6月末時点から9人増えた。
 
福島市で同日開かれた有識者検討委員会の会合に県が報告した。検討委の星北斗座長(県医師会副会長)は記者会見で「放射線の影響で発生したとは考えにくい」と述べ、従来の見解を維持した。
 
2巡目は、事故当時の胎児も対象に加え、昨年4月に開始。対象となる約38万人のうち、約20万人が受診した。
 
2011年から昨年3月までの1巡目の検査では、98人が甲状腺がんと確定している。 


子供の甲状腺がん・新たに11人に見つかる

2015年11月30日  福島中央テレビ
http://www.news24.jp/nnn/news8659765.html

子どもの甲状腺検査で、県の検討委員会は新たに11人に甲状腺がんが見つかったと発表した。『放射線の影響とは考えにくい』としている。

県は、原発事故当時県内に住んでいた18歳未満と、事故の後1年以内に生まれた子どもおよそ37万人を対象に甲状腺検査を続けている。きょうの検討委員会では、去年から行われている2巡目の検査で、新たに9人が手術によって甲状腺がんが見つかったことが報告された。また1巡目の検査でも新たに2人にがんが見つかり、1巡目と2巡目を合わせると115人にがんが見つかったことになる。

原発事故との因果関係について、委員会は、『チェルノブイリの事故と比べても、被ばく線量が極めて少ないことなどから、放射線の影響とは考えにくい』としている。



福島の子2巡目検査 15人がん

2015年12月1日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015120102000138.html

東京電力福島第一原発事故による健康影響を調べる福島県の「県民健康調査」の検討委員会が三十日、福島市で開かれた。

県内の全ての子どもが対象の甲状腺検査について、昨年四月からの二巡目の検査でがんと確定した子どもが、今年八月に開かれた前回会議での報告から九人増え十五人となった。がんの疑いは十九人から二十四人となった。確定と疑いの計三十九人は、事故から三年までの一巡目検査でほとんどが「問題ない」と判断されていた。

委員会後の記者会見で星北斗座長(福島県医師会副会長)は「放射線の影響で起きたがんとは考えにくい」と、従来の見解をあらためて示した。

 

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