2015/08/15

原発事故と健康 女性たちが議論 会津若松

2015年8月15日 河北新報http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201508/20150815_63047.html
 
原発事故の健康被害について意見を交わすパネリストの(左から)片岡さん、鎌仲さん、今田さん












東京電力福島第1原発事故の影響による健康被害について、女性たちが話し合う「いのちの鼎談(ていだん)」が14日、会津若松市文化センターであった。

原発事故後の生き方を考えるイベント「原発と人間・市民フォーラム」の一環。原発や放射能問題をテーマにする映画監督の鎌仲ひとみさん、「放射能から子どものいのちを守る会・会津」代表の片岡輝美さん、福島県猪苗代町の内科医今田かおるさんが参加した。

鎌仲さんは放射線量の高い地域を離れ、一定期間過ごす「保養」の必要性を強調。「(チェルノブイリ原発事故で被害を受けた)ベラルーシでは、3週間の保養から帰った子どもの内部被ばく量が激減した。日本の子どもも数日だけでも保養してほしい」と語った。

さらに、土壌汚染地図が作製されていないことを問題視し、「住民を被ばくから守る視点が見えない」と国の対応を批判した。

今田さんは福島第1原発事故後、甲状腺がんが見つかった子どもが100人以上いると指摘。「当時高校生だった人が多い。19~21歳ぐらいだった人も検査してほしい」と語った。片岡さんは「事実を知る力と真実を見抜く力を身に着け、本当に重要なことを見分けることが大切だ」と訴えた。

鎌仲さんの作品「小さき声のカノン-選択する人々」の上映会も行われた。

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