2016/02/10
国際シンポ概要固まる 5月7、8日相馬で開催
2016年2月10日 福島民報
https://www.minpo.jp/news/detail/2016021028730
相馬市で5月7、8の両日開かれる「こども放射線防御・震災復興国際シンポジウム」の概要が固まった。東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から丸5年の節目に、相馬地方で実施した健康や生活環境に関する調査結果や対策などを検証し、世界に発信する。
主催する相馬地方市町村会長の立谷秀清市長、主管する実行委員会の越智小枝委員長(相馬中央病院内科診療科長)が9日、市役所で記者会見し、発表した。
震災後、市は被災した高齢者向け災害公営住宅「井戸端長屋」や被災した子どもたちなどの相談に当たる「NPO法人相馬フォロアーチーム」を設けた。エル・システマジャパン(東京)は子どもの音楽教育を支援している。7日はこうした事業を通じた研究成果を報告する。農業や漁業の復興状況も説明する。
8日は福島医大、英国のインペリアル・カレッジの担当者が放射線の健康影響についてこれまでの調査に基づき報告する。東京大医科学研究所特任研究員の坪倉正治医師は子どもの内部・外部被ばくの調査結果を発表する。国際原子力機関(IAEA)、世界保健機関(WHO)、南相馬市立病院などの担当者は避難行動による健康被害などを報告する。実行委員で東京大大学院医学系研究科の渋谷健司教授をコーディネーターにしたパネルディスカッションも行う。
6日は関係者が被災地を視察する。
越智委員長は「これまで蓄積したデータを世界に発信し、幅広い議論ができるシンポジウムにしたい」と話した。
主催、共催などの団体は次の通り。
▽主催=相馬地方市町村会▽共催=WHO▽主管=実行委員会▽特別後援=日本医師会▽特別協賛=相馬中央病院▽後援=県、IAEA、世界こども財団、福島民報社、読売新聞、福島民友新聞社▽協賛団体=恒和薬品、フレスコキクチ、サンエイ海苔、フジモールド工業、IHI、相馬共同火力発電、LVMHモエ ヘネシー ヴィトン・ジャパン、東邦銀行、エル・システマジャパン
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