2016/02/13

環境相「根拠ない」撤回 除染目標年1ミリシーベルト以下

2016年2月13日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201602/CK2016021302000163.html

丸川珠代環境相は十二日、記者会見し、東京電力福島第一原発事故後に国が除染の長期目標を年間被ばく線量一ミリシーベルト以下に定めたことに「何の根拠もない」とした自身の発言を撤回した。被災者に謝罪する一方、引責辞任は否定した。東日本大震災から五年の節目を控える中での不用意な発言は国会で野党に追及され、撤回を余儀なくされた。 (新開浩)

記者会見した丸川環境相=12日午後、東京・霞が関で(北村彰撮影) 

丸川氏は記者会見で発言について「事実と異なるものであり、福島に関連する発言をすべて撤回させていただきたい」と表明。「被災者の皆さまに対し誠に申し訳なく、あらためて心からおわび申し上げる」と述べた。進退については「しっかり福島の皆さまの思いに応えることが大切だ。引き続き職責を果たしたい」と説明した。

撤回を決めた経緯として、自身の講演に関する報道関係者の取材メモを入手し、講演の出席者からも聞き取り調査をして、発言内容を確認したと明らかにした。当初は国会で「記録を取っていないし、そういう言い回しをした記憶はない」と釈明していた。

丸川氏は七日、長野県松本市で開かれた自民党の若林健太参院議員の集会で講演した際に「『反放射能派』というと変だが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちがわあわあ騒いだ中で何の科学的根拠もなく、時の環境相が一ミリシーベルトまで下げると急に言った」などと発言していた。

福島県南相馬市の桜井勝延市長の話 放射性物質による環境の汚染については、原発事故後五年を経過しようとする今でも、市民の大きな不安の源となっている。不適切な発言などによって、この不安を助長することがないよう、国は、放射性物質汚染対処特別措置法に基づく基本方針を順守し、目標達成に向け最大限の努力をしなければならない。

<除染の長期目標> 東京電力福島第一原発事故後に国が定めた。自然放射線などを除いた一般人の通常時の年間被ばく線量を1ミリシーベルト以下にするのを目指し除染などを進めるとしている。原発事故後、放射性物質の影響が残る状況下では、年間被ばく線量の目標を1~20ミリシーベルトの範囲で設定すべきだとする国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づいて設定された。



被曝線量「根拠ない」発言を撤回 丸川環境相

2016年2月13日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJ2D5QB4J2DULBJ01L.html

丸川珠代環境相は12日夜、記者会見し、東京電力福島第一原発事故への対応で国が追加被曝(ひばく)線量の長期目標として示している年間1ミリシーベルトについて、「何の科学的根拠もない」などと自身が講演で発言したことを認め、発言を撤回し、「福島の皆様には誠に申し訳ない」と陳謝した。衆院予算委員会では発言を認めていなかっただけに、週明けの国会審議で野党の追及は必至だ。
緊急記者会見で、国の除染基準に対して「何の根拠もない」と発言したことについて
撤回する丸川珠代環境相=12日午後6時16分、東京・霞が関の環境省、仙波理撮影 

1ミリシーベルトは、国が除染などによって達成する目標として決めた。国際放射線防護委員会が原発事故から復旧する際の参考値としている被曝線量「年1~20ミリ」の中で一番低い数値。除染事業を担当する環境相が発言したとして、丸川氏の認識を問題視する声があがっていた。

問題の発言は、7日に長野県松本市であった講演で出たとされる。信濃毎日新聞が報道した8日、丸川氏は記者団に「そういう言い回しはなかったと記憶している」と否定。9日の衆院予算委でも「こういう言い回しをした記憶は持っていない」と釈明した。

10日の同委では、民主党の細野豪志元環境相が「信じがたい発言だ。明確に撤回するべきだ」と追及した。丸川氏は「福島の皆様に誤解を与える発言をしたとしたら、おわび申し上げたい」と述べたが、「記憶がない」などと答弁。発言内容を認めていなかった。

だが、12日午前の閣議後会見では一転して「言ったと思う」と説明。同日夜には、発言内容の詳細なメモを入手し、講演の出席者にも問い合わせて自身の発言を確認したとして、記者団への説明に臨んだ。

丸川氏は撤回の理由について「福島の皆様との信頼関係を保っていく上で、撤回すべきだと自分で判断した」と説明。年間1ミリシーベルトの数値についても「科学者が集まって議論をした上で決まったという意味では、まさに科学的な根拠」とし、辞任については「引き続き職責を果たして参りたい」と否定した。

与党内からも、丸川氏の発言などを念頭に苦言が出ていた。自民党の高村正彦副総裁は12日の党会合で「閣僚や政府関係者のみならず、与党の一人ひとりが気を引き締めてやって頂きたい」と求めた。公明党の大口善徳国対委員長も「国会外の発信も十分注意してもらいたい」と注文していた。(小坪遊)






丸川環境相、被曝目標めぐる発言「言ったと思う」

2016年2月12日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJ2D3GXMJ2DULBJ00H.html

東京電力福島第一原発事故で、国が追加被曝(ひばく)線量の長期目標として示している年間1ミリシーベルトについて、「何の科学的根拠もない」などと発言したとされる丸川珠代環境相は12日、閣議後の記者会見で「言ったと思う」などと話した。

丸川氏はこれまで、「そのような言い回しをした記憶はない」などと重ねて説明しており、発言を修正した形だ。問題となった発言は7日に長野県松本市で行った講演で出たとされる。

丸川氏は野党議員からの追及や報道陣の質問に同じ言葉が繰り返し出てきたことを挙げ、「指摘を受ける中で、『おそらく言ったのではないか』と認識した」などと釈明。発言自体は撤回しなかったものの、「目標を軽視しているかのような誤解を招いたとすれば、福島をはじめとする被災者のみなさまに、誠に申し訳ない」と謝罪した。


環境相 被ばく線量巡る発言を撤回 陳謝

2016年2月12日 NHK
https://www.nhk.or.jp/news/html/20160212/k10010407301000.html

丸川環境大臣は、福島県内の除染などで年間1ミリシーベルト以下の被ばく線量を長期的な目標としていることを巡り、「何の科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」などと発言したと一部で報道されたことについて、「私が発言したことを確認した。事実と異なるので発言を撤回させていただきたい」と述べて陳謝しました。

丸川環境大臣は今月7日に行った講演で、福島県内の除染などで年間1ミリシーベルト以下の被ばく線量を長期的な目標としていることを巡り、「反放射能派と言うと変だが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。何の科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」などと発言したと、一部で報道されました。

これについて丸川大臣は12日夜、環境省で記者会見し、「私が『何の科学的根拠なく』などと発言したことを確認した。こうした発言は事実と異なり、福島に関する発言をすべて撤回させていただきたい」と述べました。

そのうえで「福島をはじめとする被災者の皆様には誠に申し訳なく、改めて心からおわびしたい」と陳謝しました。

一方で、「福島の皆様の思いにしっかりとこれからも応えていくことが私の大切な責務だと思う。引き続き職責を果たしたい」と述べ、辞任の考えはないことを強調しました。

丸川大臣はこれまで、国会の予算委員会などで「こういう言い回しをしたという記憶を自分では持っていない」などと説明していました。



丸川環境相、失言認める 「1ミリシーベルト根拠なし」発言を「間違いだった」

2016年2月12日 産経新聞
http://www.sankei.com/affairs/news/160212/afr1602120013-n1.html

東京電力福島第1原発事故後に国が除染の長期目標に掲げた「年間1ミリシーベルト以下」をめぐり、丸川珠代環境相が7日の長野県松本市の講演で「何の科学的根拠もなく時の環境相が決めた」と発言したとされる問題で、丸川氏は12日の閣議後会見で、「根拠がないという言い方は間違いだったと思う」と失言を認めた。

丸川氏は会見の冒頭で、「発言が誤解を招いたとすれば、特に福島をはじめ被災者の皆様に誠に申し訳なく、心からおわび申し上げたい」と陳謝。一方、「『科学的』根拠と言ったかどうかは記憶があいまい」として、発言の撤回については否定した。


「撤回しない」が「発言したので撤回」…丸川大臣

2016年2月12日 テレビ朝日
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000068243.html
丸川環境大臣が12日午後に改めて会見し、講演会での発言を全面撤回しました。

丸川環境大臣:「『何の科学的根拠もなく』や『相談もなく』という発言したことを確認した。こうした発言は事実と異なるものであり、福島に関連する発言をすべて撤回する」

丸川大臣は朝の会見で、追加被ばくの国の長期目標を巡る自身の発言について、謝罪するものの撤回はしないとしていました。丸川大臣は、発言に関する記憶の有無についても釈明が二転三転しています。


丸川環境相陳謝、除染目標巡る発言「全て撤回」

2016年02月12日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160212-OYT1T50131.html 

丸川環境相は12日夜、環境省での記者会見で、東京電力福島第一原発事故の除染の長期目標として、国が追加被曝ひばく線量を年間1ミリ・シーベルト以下としていることについて、「何の科学的根拠もない」などと発言したことに関し、「事実と異なるので、当日の福島に関連する発言を全て撤回する。福島を始めとする被災者の方には申し訳なく思う。改めて心からおわび申し上げたい」と述べた。

丸川氏は今月7日、長野県松本市内で講演し、「どれだけ下げても心配だと言う人たちが騒いだので、その時の細野環境相が何の科学的根拠もなく急に言っ(て決め)た」と発言。8日には報道陣に対し、「そういう言い回しはなかった」と説明したが、12日午前の閣議後の記者会見で、「記憶は曖昧だが、言ったと思う」と修正していた。

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