2016/11/07

養殖ウナギ好評 「魔法の水」と温泉熱、福島高生徒が特産品目指す

2016年11月07日 福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20161107-125211.php   

海水・淡水魚が一緒に生息できる「好適環境水」や土湯温泉の温泉熱を使ってニホンウナギを養殖してきた福島高スーパーサイエンス(SS)部の生徒は6日、福島市で初の試食会を開き、「ふっくらしておいしい」と来場者から好評だった。同部は養殖した魚を同温泉の特産品にしたい考えで、「土湯温泉の観光復興に役立ちたい」と意気込む。

好適環境水は魚の成育に適した「魔法の水」とされ、岡山理科大が開発した。同部は、山間部で海水魚を養殖して新鮮な魚を提供し、同温泉の復興につなげようと考え、昨年9月から養殖に取り組んできた。ビニールハウスに水槽を設置し、温泉熱を使って水温とハウスの気温を調整。県の補助を受けている。

試食は同日、同温泉で開かれた食べ歩きイベント「土湯ぶらっと温泉バル」で実施。60匹をかば焼きにし、100食分のうな丼を提供して人気を集めた。

同市の鮮魚店「新助商店」が調理を協力し、1、2年生計12人が「焼き」などを担当。来場者が列を作る中、同市の会社員安斎三雄さん(49)は「ふっくらして弾力がある。特産品になったら面白い」と笑顔を見せた。2年生の八巻慶汰さん(17)は「水質維持が特に難しかった。『おいしい』という評価をいただき、うれしい。土湯温泉のにぎわい復活に少しでも力になりたい」と手応えを感じていた。今後はマダイやトラフグの養殖も研究するという。

土湯温泉観光協会の渡辺和裕会長によると、原発事故後、倒産した旅館もあるなど本格的な復興は道半ばという。渡辺会長は「イベントを盛り上げてくれて感謝したい」と話していた。

養殖したウナギをかば焼きにする福島高の生徒

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