「新しい一歩きっかけに」 自主避難者ら50人 胸の内を語り合う
2015年4月1日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/20150401/CK2015040102000148.html
東日本大震災や東京電力福島第一原発事故のため自主避難している人たちの広域交流会「語り合おう私たちのこれから」が三十一日、松戸市であった。岩手や宮城、福島の三県から千葉県や埼玉県などへの自主避難者ら五十人が参加。食事をしながら、困っていることや将来のことなど、日ごろ胸の内に秘めている思いを率直に語り合った。
同市の市民団体が運営する交流サロン「黄色いハンカチ」を訪れる自主避難者たちでつくる「自主避難を語り合う会」が企画した。
同会代表の佐藤利雄さん(67)が冒頭「四年たったが、残してきた自宅、仕事、原発など悩みがあると思う。語り合って一人一人が新しい一歩を踏み出すきっかけになってほしい」と呼び掛けた。
柏市で暮らす福島県出身の女性は「避難先の人は良くしてくれる。ただ、年金生活で来年三月で家賃支援が終わったらどうしたらいいのか」と打ち明けた。
福島から埼玉県坂戸市に避難し、二人の子どものいる女性(41)は、仲間と実体験を踏まえながら自主避難中の子育てママ向け情報誌「ぽろろん」を発行。「母子だけ避難していて、孤立している家庭はまだまだ多い。つながりができればと思い参加した」と話した。
同じく福島から松戸市に避難している乳児を含め四人の子を持つ女性(35)は「周りに自主避難の人がいないので参加した。いろいろな話を聞け、自分だけじゃないと感じられて良かった。また参加したい」とほっとした様子。同会などは今後も自主避難者の集いを開いていく。
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