丸川環境相「被ばく上限、根拠ない」 国会追及で陳謝
2016年2月9日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201602/CK2016020902000243.html丸川珠代環境相が、東京電力福島第一原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標一ミリシーベルト以下について「何の根拠もない」と発言したと、九日の衆院予算委員会で指摘された。丸川氏は発言の記憶がないとしながら「誤解を与えたなら、言葉足らずだったことはおわびする」と述べた。
丸川氏は七日、長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会で講演した際に「『反放射能派』というと変だが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちがわあわあ騒いだ中で何の科学的根拠もなく、時の環境相が一ミリシーベルトまで下げると急に言った」と発言した。
民主党の緒方林太郎氏が九日の衆院予算委で問題だと追及。丸川氏は「記録を取っていないし、そういう言い回しをした記憶はない」と釈明した上で陳謝。「数字の性質を十分に説明し切れていなかったのではないかという趣旨のことを申し上げた」と述べた。
福島第一原発の事故後、当時の民主党政権は、自然放射線などを除いた一般人の通常時の年間被ばく線量限度を一ミリシーベルトとした国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、長期的な目標を一ミリシーベルトとした。
専門家からいぶかる声 丸川環境相の線量発言
2016年2月9日 東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016020901002341.html
東京電力福島第1原発事故後、国が「年間被ばく線量1ミリシーベルト」と定めた除染の長期目標をめぐり、丸川珠代環境相が講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと発言した問題で、放射線の専門家からは9日、「根拠はある。発言の真意がよく分からない」といぶかる声が上がった。
鈴木元国際医療福祉大教授(放射線疫学)は、1ミリシーベルトの目標は「事故で出た放射性物質と共存する状況にあって、年間1~20ミリシーベルトの幅で適切な防護をしながら長期的に1ミリシーベルトを目指すという国際放射線防護委員会(ICRP)の考え方に基づく」と指摘。
丸川環境相、被ばく上限「根拠なし」 野党「被災者の心を害する」
2016年2月10日 東京新聞http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201602/CK2016021002000124.html
丸川珠代環境相は九日の衆院予算委員会で、東京電力福島第一原発事故後に国が年間被ばく線量の除染の長期目標を一ミリシーベルト以下に定めたのは「何の根拠もない」と発言したことについて「誤解を与えたなら、言葉足らずだったことはおわびする」と陳謝した。民主党は批判を強め、国会審議で追及する。
丸川氏は七日、長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会で講演した際に「『反放射能派』というと変だが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で何の科学的根拠もなく、時の環境相が一ミリシーベルトまで下げると急に言った」などと発言した。
予算委では民主党の緒方林太郎氏が「放射能の問題に苦しむ被災地の人たちをやゆする表現で気持ちを著しく害している」と批判。丸川氏は「一ミリシーベルトに決めた数字の性質を十分に説明し切れていなかったのではないかという趣旨を申し上げた」と釈明した。
民主党の細野豪志政調会長は記者会見で「『時の環境相』とは私のこと。ICRPの基準を参考に、随分議論したことを承知で発言しているのか。(丸川氏の講演の)中身を見てチェックしたい」と指摘。高木義明国対委員長は「国民の放射能への不安に配慮しながら決めた。そのことを全く踏まえていない発言は無責任だ」と述べた。 (後藤孝好)
丸川環境大臣は衆議院予算委員会で、福島県内の除染などで年間1ミリシーベルト以下の被ばく線量を長期的な目標としていることを巡り、「何の科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」などと発言したと一部で報道されたことについて、「少なくともそういう言い回しをしなかったと思うが、ことば足らずで、おわびを申し上げたい」と述べ、陳謝しました。
これに対し、丸川環境大臣は「こういう言い回しをしたという記憶を自分では持っていない。少なくとも私は『科学的根拠がない』という言い回しをしなかったと思うが、なぜ1ミリシーベルトに決めたのかを十分に説明しきれていなかったのではないかという趣旨のことを申し上げた。もし誤解を与えるようであれば、ことば足らずで、おわびを申し上げたい」と述べ、陳謝しました。
一方、岩城法務大臣は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定に盛り込まれた海外に進出して損害を受けた企業が国際的な仲裁機関に訴訟を起こす「ISDS」条項に関連して、日本の裁判所と判決内容が異なった場合の対応を問われたのに対し、「あくまでも最終的に国内裁判所の判断に基づく執行手続が優先される」と述べました。
ただ、岩城大臣は「同じ紛争であっても、仲裁機関と国内の裁判所とでは法的な要件が異なったり、当事者が主張、立証する事実関係が異なることなどから、実質的に相反する内容の判断が出されることはありえる。必ずどちらかが優先し、劣後するというルールはない」と述べました。
除染基準「根拠ない」…環境相が講演の発言陳謝
2016年02月09日 読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160209-OYT1T50180.html
9日の衆院予算委員会で、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う除染の実施基準に関し、丸川環境相が自身の発言を陳謝する場面があった。
丸川氏は7日、長野県松本市で講演し、国が除染の実施基準を年間被曝ひばく量「1ミリ・シーベルト以下」としていることについて、「どれだけ下げても心配だと言う人たちが騒いだので、その時の細野環境相が何の科学的根拠もなく急に言っ(て決め)た」と述べた。
予算委では、民主党の緒方林太郎氏が「揶揄やゆするような言い方が被災地の気持ちを害している」と批判。丸川氏は「なぜ1ミリに決めたのか十分に説明し切れていないと(いう趣旨で)言った。誤解を与えたなら、言葉足らずだったことにはおわびしたい」と陳謝した。
ただ、除染の枠組みを作った民主党政権は元々、国際放射線防護委員会(ICRP)の基準に沿って、年間積算線量が20ミリ・シーベルト未満なら居住可能との見解だった。徹底除染を求める地元の要望を受け、1ミリ・シーベルトとした経緯があり、政府内には「達成困難な目標が今も住民の帰還を阻み、復興を遅らせている」との声もある。
環境相、年間被曝線量の基準値に疑問呈す 衆院予算委
2016年2月9日 日経新聞http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS09H0Y_Z00C16A2EAF000/
丸川珠代環境相は9日午前の衆院予算委員会で、東京電力福島第1原発事故を受けて実施している除染だけで、年間被曝(ひばく)線量の長期的な目標を1ミリシーベルトとしていることに疑問を呈した。国際放射線防護委員会(ICRP)が被曝線量の目安として年間1~20ミリシーベルトを参考値に挙げていると言及。「なぜ1ミリシーベルトに決めたのかを十分説明しきれていない」と述べた。
民主党の緒方林太郎氏は、丸川氏が7日の長野県松本市内での講演で「『反放射能派』というと変だが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境相が決めた」と発言したと紹介。「被災者の気持ちを害している」と批判した。丸川氏は「誤解を与えるようなら言葉足らずだった。おわびしたい」と陳謝した。
これに関連して、民主党の高木義明国会対策委員長は9日午前の記者会見で「無責任な発言だ」と指摘。10日の衆院予算委の集中審議で取り上げる考えを示した。
丸川環境相、追加被曝線量の目標「根拠なし」と発言か
2016年2月9日 朝日新聞http://www.asahi.com/articles/ASJ292W2MJ29ULBJ001.html
丸川珠代環境相が、東京電力福島第一原発事故に伴う除染などで国が長期目標として示している年間追加被曝(ひばく)線量1ミリシーベルトについて、「何の根拠もない」と講演で発言していたとして、9日の衆議院予算委員会で追及された。丸川氏は「こういう言い回しをした記憶は持っていない」と釈明した。
丸川氏が7日に長野県松本市で講演した内容を報じた地元紙を引用して、緒方林太郎氏(民主)が質問。丸川氏が「『反放射能派』と言うと変ですが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと述べたとして真偽をただした。
丸川氏は、講演の記録がないとした上で「(目標は)除染だけでは到達できないので、総合的に見ていくといつも申し上げている」「(これまで)リスクコミュニケーションが十分ではなかったのではないかという趣旨だ」などと説明。一方、「もし誤解を与えるようであれば、言葉足らずであったということについてはおわびを申し上げたい」と陳謝した。
丸川氏釈明「言葉足らず」 被ばく上限根拠なしと発言
2016年2月9日 産経新聞
http://www.sankei.com/photo/story/news/160209/sty1602090009-n1.html
東京電力福島第1原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標1ミリシーベルト以下について、丸川珠代環境相が長野県内での講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」と発言したと信濃毎日新聞が報じたのを受け、丸川氏は9日午前の衆院予算委員会で「趣旨はそうではない。誤解を与えるようであれば、言葉足らずであったことはおわび申し上げたい」と述べた。
丸川氏は「(講演の)記録も取っておらず、こういう言い回しをしたという記憶もない」と釈明した。
講演は7日に長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会の中で行われた。
福島事故後、当時の民主党政権は、自然放射線などを除いた一般人の通常時の年間被ばく線量限度を1ミリシーベルトとした国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、長期的な目標を1ミリシーベルトとした。
信濃毎日新聞によると、丸川氏は講演で「『反放射能派』というと変ですが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと発言したとされる。
東京電力福島第1原発事故後に国が定めた年間被ばく線量の長期目標1ミリシーベルト以下について、丸川珠代環境相が長野県内での講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」と発言したと信濃毎日新聞が報じたのを受け、丸川氏は9日午前の衆院予算委員会で「趣旨はそうではない。誤解を与えるようであれば、言葉足らずであったことはおわび申し上げたい」と述べた。
丸川氏は「(講演の)記録も取っておらず、こういう言い回しをしたという記憶もない」と釈明した。
講演は7日に長野県松本市であった自民党の若林健太参院議員の集会の中で行われた。
福島事故後、当時の民主党政権は、自然放射線などを除いた一般人の通常時の年間被ばく線量限度を1ミリシーベルトとした国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告に基づき、長期的な目標を1ミリシーベルトとした。
信濃毎日新聞によると、丸川氏は講演で「『反放射能派』というと変ですが、どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだ中で、何の科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと発言したとされる。
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