2016/02/10

福島第一原発 汚染防護服などの試験焼却処分開始へ

2016年2月10日 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160210/k10010404501000.html

東京電力福島第一原子力発電所では、この5年近くの廃炉作業で出た使い捨ての防護服などが大量にたまり、大きな課題となっています。こうした廃棄物を焼却処分する施設が完成し、10日から実際に汚染された衣類を燃やす試験運転が始まります。

福島第一原発では現在も1日当たり7000人の作業員が廃炉作業に携わっていて、使い捨ての防護服などの衣類やシート、木材といった廃棄物の量は、去年12月末の時点で6万6000立方メートルと、25メートルプールにして100杯分を超えています。

今回完成した施設は、こうした廃棄物を焼いて灰にすることで体積を10分の1にするもので、10日から実際に汚染した衣類を燃やす試験運転を始める予定です。

東京電力によりますと、この施設では、防護服のほか、手袋やマスク、ヘルメットなど1日最大でおよそ14トンの廃棄物を24時間連続で処分できるとしています。

一方、灰にすることで放射性物質の濃度が上がってしまうことから、東京電力は、灰を密閉したドラム缶に詰め、放射線を遮る頑丈な建物で保管することにしています。

また、排気筒には放射性物質を取り除くフィルターがつけられていて、東京電力は、今月18日までとしている試験運転の期間中、排気ガスに含まれる放射性物質の濃度などを確認したうえで、問題がなければ今年度中に本格的な運用を始める計画です。

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