2015/08/04

ベラルーシ/ふたば未来高生徒が英語劇 「ふくしまの今」自らの言葉で 福島子どもの未来を考える会派遣団

2015年8月4日 福島民報
https://www.minpo.jp/news/detail/2015080424490

【ベラルーシ・ミンスク州で三神尚子記者】
「福島子どもの未来を考える会」のベラルーシ派遣団に参加している、ふたば未来学園高の生徒7人は2日、滞在する国立子供教育保養施設「ズブリョノク」で開かれた友情のキャンプファイアで英語劇を披露した。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故後の「ふくしまの今」を、自分たちの言葉で伝えた。

同校の生徒は劇作家・演出家の平田オリザさんから演劇を学び、実際に地域で取材した内容を基に脚本を書いた。この日は、校内選考で最も評価の高かった山田拓甫君の脚本を英語に訳し、上演した。

自ら出演した山田君は、原発事故で富岡町から避難した。現在は寮生活を送り、家族は県外で生活している。古里に戻れない人の怒りや葛藤、取材を通じて新たに感じた思いを盛り込んだ。

6人の仲間と上演し、「熱心に見てもらい、うれしかった。将来は医師になりたいと思っているので、チェルノブイリ原発事故を経験したベラルーシから多くを学び、地域医療を通じて福島の復興に役立ちたい」と話した。

英語劇には山田君のほか、鯨岡洋星君、大和田瑠華さん、小松維真君、日下雄太君、出雲優花さん、秋元和仁君が出演した。

同派遣団員は福島民報社の「ふくしま復興特別大使」に委嘱されており、劇の冒頭、福島民報社の報道写真を使って震災や原発事故、食品の放射性物質検査など復興に向けた取り組みの状況を説明した。

■「両国の懸け橋に」ベラルーシとの交流行事参加
ベラルーシ派遣団は2日、ズブリョノクで開かれたベラルーシと日本の交流行事に参加し、両国の交流の懸け橋になると誓った。

セレモニーは、ベラルーシ最大の湖ナロチ湖を望む屋外スタンドが会場となった。団長の長尾トモ子福島子どもの未来を考える会理事長が、「福島もベラルーシもみんなが幸せになれるよう力を合わせていきたい」とあいさつした。オノフリエバ・ナジエジダ施設長は「ベラルーシと福島に心の絆ができた」などとあいさつした。

湖面に浮かぶ特設ステージで、白い民族衣装を身にまとったベラルーシの少年少女が伝統的なダンスを披露した。派遣団員は浴衣と甚平姿で、よさこいを踊った。両国の子どもたちは握手をしたり、手をつなぎ輪になったりして交流した。

■公演鑑賞し記念品贈呈
ベラルーシ派遣団は2日、ズブリョノクで催された国際文化交流舞踊団「曼珠沙華(まんじゅしゃか)」の公演を鑑賞した。

同団は演歌などの音楽に合わせた華やかで力強いステージを披露した。

派遣団は「曼珠沙華」プロデューサーのママローザさんに赤べこの民芸品を贈った。長尾団長らが手渡した。

ズブリョノクのオノフリエバ・ナジエジダ施設長にも赤べこをプレゼントした。

■起き上がり小法師本社が施設に贈る
福島民報社は二日、ズブリョノクに起き上がり小法師(こぼし)を贈った。

福島民報社の「ふくしま復興特別大使」に委嘱されている派遣団の長尾団長、代表の和田奈那さん(行健中三年)がオノフリエバ施設長に手渡した。


英語劇で古里を離れて暮らす人々の思いを伝える生徒















オノフリエバ施設長(右)に起き上がり小法師を贈る長尾団長(左)と和田さん

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