2016/04/17

福島原発事故自主避難者に優先枠 埼玉県営住宅で数十戸/埼玉

2016年4月17日 産経新聞
http://www.sankei.com/region/news/160417/rgn1604170040-n1.html

県は今年度、県営住宅の入居募集で、東京電力福島第1原発事故による県内への自主避難者の優先枠を設定する支援策を始めた。平成29年3月で避難先住宅の無償提供が終了するためで、21日までの第1回は7団地10戸を準備、年度内に実施する計4回の定期募集で数十戸まで拡大する見通しだという。(川畑仁志)
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県住宅課によると、県内では1日現在、民間賃貸住宅や国家公務員宿舎などで204世帯555人の自主避難者が生活している。このうち36世帯71人が県営住宅に入居。県は東日本大震災後、福島県からの依頼を受けて、県営住宅の使用を1年ごとに更新する一時使用を継続してきた。

県営住宅を含めた避難先住宅は、災害救助法に基づき国が家賃を負担していたが、27年6月に福島県が打ち切りを決定。県営住宅に入居する避難者からは金銭面や地域への定着を理由に「残りたい」とする声があったため、正規入居での優先枠の設定を決めた。

21日までの定期募集では、さいたま市大宮区や同見沼区▽同岩槻区▽熊谷市▽入間市▽毛呂山町▽春日部市の7団地で10戸を用意。対象は単身世帯以外で、家賃は規模や立地、築年数などに応じて1万3千~4万6700円となる。

県内避難者に対し、福島県は29年度以降の住居についてアンケートを実施。5月以降、県と福島県は未決定の避難者を訪問して意向を確認する。募集は7月、10月、来年1月にも実施される。

県住宅課の担当者は「住居の不安を解消し、安定した生活を送ってもらえるよう支援に取り組む。県民の応募状況にもよるが、できるだけ用意したい」としている。

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