2016/05/20

【報道まとめ】葛尾6/12・川内6/14 避難指示解除 /福島

葛尾・川内村長、避難指示解除受け入れ 国の支援継続要望/福島 


2016年5月20日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160520/ddl/k07/040/334000c

政府の原子力災害現地対策本部の高木陽介本部長は19日、福島第1原発事故による避難指示解除について、葛尾村を6月12日、川内村を6月14日に解除すると伝えた。葛尾村の松本允秀(まさひで)村長は「復興にはずみがつく」、川内村の遠藤雄幸(ゆうこう)村長は「新たな村づくりのスタートを切れる」と評価し、政府の方針をそれぞれ受け入れた。一方、若者を中心に帰還しない住民も多いとみられ、政府に解除後も復興への支援を続けるよう求めた。

原子力災害現地対策本部の高木陽介本部長(中央)から避難指示の解除日を伝えられた後、
報道陣の取材に応じる葛尾村の松本允秀村長(右)と、川内村の遠藤雄幸村長=県庁で

帰還に向けた「準備宿泊」の登録者数は、5月18日現在で葛尾村53世帯126人、川内村1世帯2人で、それぞれ避難指示解除の対象者数の1割未満。当面は帰還する人は少数にとどまるうえ、子育て世帯の多くは放射線量への不安や避難先への定着から帰還に消極的だ。

松本村長は「基幹産業の農業は経営者の高齢化や風評被害による経営意欲の低下など、村の将来にかかわる極めて厳しい状況だ」と述べ、遠藤村長は「復興の先にある急激な人口減少、超高齢化にどう対応するかが課題だ」と指摘した。

これに対し、高木本部長は、若者ら住民の帰還が進むよう、村や国、県、住民、有識者らが復興の将来ビジョンを議論する協議会を、両村に設置する方針を表明。避難指示が解除される市町村では初めてで、1次産業など村内での仕事が成り立つようなビジョンを打ち出し、それに基づき国や県が支援する構想だという。高木本部長は「若い方々が希望を持って暮らせるような、多くの人々を引きつけるような魅力ある村づくりを後押ししたい」と述べた。【土江洋範】



「葛尾・6月12日」「川内・6月14日」避難指示解除を正式伝達

2016年05月20日 福島民友
http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160520-077405.php

政府の原子力災害現地対策本部長を務める高木陽介経済産業副大臣は19日、県庁で葛尾、川内両村長と会談、東京電力福島第1原発事故による避難指示の解除時期を正式に伝え、両村長の了承を得た。6月12日に葛尾村の帰還困難区域を除く避難指示解除準備区域と居住制限区域、6月14日に川内村の避難指示解除準備区域を解除する。現地対策本部は近日中に会合を開き、解除時期を正式決定する。

高木氏は、若者の帰還を促すため、国や県、有識者などでつくる協議会を両村に設け、魅力ある村づくりを進める考えを示した。その上で「これからが復興の本格的なスタート。今後も地域再生に向け丁寧に対応していく」と継続的な支援を約束した。

避難指示解除時期を発表する高木氏(右)

葛尾村の松本允秀村長は「村の復興を進めるため、政府方針を受け入れたい」と述べ、幼稚園や小学校の再開をはじめ、基幹産業の農業の復興などを課題に挙げた。さらに、居住制限区域の避難解除は初めてとなることから、再除染の実施など住民の不安払拭(ふっしょく)に向けた取り組みを国に求めた。

川内村は、解除されれば村内に避難区域がなくなる。これまで約65%の住民が帰還しており、遠藤雄幸村長は「新しい村づくりの始まり」と位置付けた上で、森林除染や局地的に放射線量が高い「ホットスポット」の解消などを高木氏に要望した。

会談には、鈴木正晃副知事、杉本宜信葛尾村議会議長、渡辺一夫川内村議会議長が同席した。

葛尾村の避難指示解除の対象となる住民は418世帯1350人(5月1日現在)。内訳は避難指示解除準備区域が397世帯1288人、居住制限区域が21世帯62人。一方、帰還困難区域の住民33世帯119人は避難生活が続く。

川内村は、東部の荻、貝ノ坂両地区が解除の対象で、5月1日現在の人口は19世帯51人。



原発避難指示2村で解除 葛尾が6月12日・川内14日

2016年5月19日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASJ5M4R4XJ5MUGTB006.html
東京電力福島第一原発事故による避難指示をめぐり、政府の原子力災害現地対策本部は19日、福島県葛尾村と川内村の解除日程を決め、両村へ伝えた。葛尾村の帰還困難区域を除く418世帯1350人(1日現在)の区域は6月12日、川内村の19世帯51人(同)の区域は同14日に解除する。

近く政府の原子力災害対策本部が正式決定する。避難指示解除は、田村市都路地区、川内村東部、楢葉町に続き4、5例目。葛尾村では放射線量が比較的高い居住制限区域の避難指示が初めて解除される。川内村は今回の解除によって避難指示区域がなくなる。

政府は、昨年6月に帰還困難区域を除き、「遅くとも2017年3月までの避難指示解除」を目指す方針を決めている。



政府が解除日伝達 葛尾6月12日 川内6月14日

2016年5月20日 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2016052031064

政府の原子力災害現地対策本部は19日、東京電力福島第一原発事故に伴う葛尾村の居住制限区域と避難指示解除準備区域を6月12日に、川内村の避難指示解除準備区域を6月14日にそれぞれ解除すると両村に正式に伝えた。解除されれば、居住制限区域の避難指示解除は葛尾村が初めてで、川内村の避難区域はなくなる。

高木陽介本部長(経済産業副大臣)が県庁で、松本允秀葛尾村長と遠藤雄幸川内村長に政府方針を伝達。国や県、村、有識者らでつくる協議会を村ごとに発足させ、若者らの帰還につながるよう医療・介護体制の拡充や農林畜産業の再生などの工程表を作る考えを初めて示した。松本葛尾村長は「帰還困難区域の道筋についても速やかに示してほしい」と求め、遠藤川内村長は「復興の先にある急激な人口減少にどう対応するかも課題」と語った。

葛尾村の両区域の人口は1日現在、418世帯1350人。川内村の避難指示解除準備区域の人口は1日現在、19世帯51人。
  ◇  ◇
避難区域を巡っては、楢葉町で27年9月5日、川内村の一部で26年10月1日、田村市都路地区で26年4月1日にそれぞれ避難指示解除準備区域が解除された。楢葉は全町避難の自治体で初の解除だった。

葛尾村、川内村のほか、政府は南相馬市の避難指示解除準備、居住制限の両区域を早ければ7月1日に解除する方針。飯舘村の避難指示解除準備、居住制限の両区域の解除時期についても6月末までに提示する考えだ。



<避難解除>葛尾6月12日、川内14日 国が伝達

2016年5月20日 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160520_61014.html?style=print

政府の原子力災害現地対策本部は19日、東京電力福島第1原発事故で福島県葛尾村と川内村の一部に出ている避難指示について、葛尾村は6月12日、川内村は14日にそれぞれ解除することを正式に両村に伝えた。

現地対策本部長の高木陽介経済産業副大臣が県庁で松本允秀葛尾村長、遠藤雄幸川内村長らと面会。解除理由として、除染で放射線量が下がり、インフラや買い物環境などが一定程度回復したことを挙げた。両村長とも政府決定を受け入れる考えを表明した。

避難指示を解除するのは、葛尾村が帰還困難区域を除く全域、川内村は東部に残っていた荻・貝ノ坂地区。葛尾村は451世帯1469人のうち、418世帯1350人が対象になる。川内村は19世帯51人が対象で、村の避難区域は全て解消されることになる。

松本村長は「村中心部の拠点整備や村内での学校再開など課題が山積している。引き続き支援をお願いしたい」と強調。遠藤村長は「不安解消のため、除染廃棄物の搬出時期や森林除染の実施範囲などを明確に示してほしい」と求めた。

高木氏は若者らの帰還促進や生業再生に向け、村民らと将来ビジョンを議論する協議会を近く、両村や県と共に設置する方針を示した。

原発事故に伴う避難指示は2014年4月に田村市都路地区東部、同10月に川内村東部、15年9月に楢葉町全域で解除されている。




振興券条例案を川内村議会可決 1人22万円分配布/福島

2016年5月20日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160520/ddl/k07/040/338000c

川内村が旧緊急時避難準備区域(福島第1原発から20〜30キロ圏)の住民約2200人に1人当たり22万円の地域振興券を配る条例案が19日、同村議会で全会一致で可決された。同区域に対する東電の精神的損害賠償は2012年8月に打ち切られており、今も賠償が続く旧警戒区域(同20キロ圏内)の住民との賠償格差を縮め、不満を解消するのが目的だ。

旧緊急時避難準備区域を抱える4市町村に対し、県からそれぞれ交付される5億円の全額を財源に充てる。

地域振興券は同村内のみで使える。配布の対象は、11年3月11日の震災当時の住民で、かつ今年5月1日現在も住民票を移していない人。【大塚卓也】

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