2016年5月19日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160519/ddl/k10/040/068000c
県は、2015年度の野生鳥獣の放射性セシウム濃度検査で、イノシシやツキノワグマなど計125体のうち36%にあたる45体が基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えたと発表した。14年度は159体中52体で33%。県は「検査した動物の種類や捕獲地域が異なるため単純比較はできないが、一定数の基準値超過が続いている」としており、出荷制限解除の見通しは立っていない。
県によると、基準値を上回ったのは、イノシシが26体中4体▽ツキノワグマが34体中18体▽ニホンジカが63体中23体▽ヤマドリが2体中0体−−だった。
これらの種は県内では12〜13年以降、出荷制限がかかっている。解除には基準値を「安定的に」下回る必要があるが、野生動物のセシウム濃度は個体差が大きいこともあり、解除のハードルは高い。中之条町のイノシシ肉加工処理施設が閉鎖に追い込まれた。
栃木、茨城、千葉、山形4県では現在、全頭検査して基準値を下回った個体だけを出荷することを条件に、イノシシ肉やクマ肉の出荷が一部の加工処理施設で認められている。県自然環境課の担当者は「県内で全頭検査を試みるような動きはない」としている。【尾崎修二】
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