2016/05/22

福島事故調の元委員、除染の問題点を解説/佐賀

2016年05月22日 佐賀新聞
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/314354

東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員会委員を務めた医学博士、崎山比早子さんを招いた講演会が21日、佐賀市の県弁護士会館であった。放射性物質を取り除く国直轄の除染の問題点などを解説した。

崎山さんは、福島県飯舘村で昨年の豪雨により除染袋が流出したことを例に挙げ、「(放射性物質は)埋めたり袋に詰めたりするなど『移染』しかできない。もし、地震があって再び津波が来たら一気に流出してしまう恐れがある」とその危険性を指摘した。

甲状腺がんなど健康被害についても解説し、「放射線は浴びた分だけリスクは上がる」と強調。チェルノブイリ原発事故で被害を受けたベラルーシに就学前の子ども向けの放射線に関する教育プログラムがあることを紹介した上で、「自分たちがどういう社会を望み、どういう政治家を選んだらいいか、判断力をつけることが必要」と話した。

講演会は「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告団・弁護団が主催し、約40人が聴講した。

除染の問題点などを解説する崎山比早子さん
=佐賀市の県弁護士会館 


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