2016/05/27

川内産木材、初出荷…原発事故後/福島

2016年05月27日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/local/fukushima/news/20160526-OYTNT50121.html

◆県が実施 村による伐採にめど

川内村の山林で伐採された木材が26日、東京電力福島第一原発事故後では初めて郡山市の県中央木材市場に出荷された。林業は村の基幹産業の一つ。原発事故で村民の多くが避難した影響で遅れたが、村による伐採と出荷に再開のめどがたったことから、県が先行的に実施した。

この日は、県が昨年12月~今年3月に切ったヒノキと杉の間伐材の原木計44立方メートルが出荷された。市場を運営する地元木材組合が独自に定める放射線量検査でも問題はなかった。村は夏にも間伐などを始める。年度内に約24ヘクタールで実施する計画で、来年度以降はさらに増やすことを目指す。

村によると、村の山林は村有林と村有地に県が植えた県営林、民有林などに分かれている。原発事故の避難指示が村の大半で解除された2014年10月までは住民の避難で伐採や間伐は行われていなかった。

時間の経過で放射線量が自然に下がり、県の指針が示した出荷の条件を満たせる山林が増加。県の補助事業ならば村の費用負担はなくなるため利用を決めたが、適用に必要な計画づくりで、避難した民有林の地権者から同意を取ることなどに時間がかかったという。


市場に出荷された川内村の木材
(26日、郡山市で)



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