指定廃棄物倉庫から出火 放射線量変化なし 福島
2016年5月16日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160517/k00/00m/040/056000c
16日午前3時45分ごろ、東京電力福島第1原発事故で発生した指定廃棄物を保管している福島県郡山市日和田町高倉の「郡山建設廃材リサイクル事業協同組合」倉庫から黒い煙が見えると119番があった。約4時間後に消し止められたものの、鉄骨平屋建て倉庫の壁が焼け、指定廃棄物が入ったフレコンバッグ約800袋のうち100〜200袋が焼けた。環境省によると、倉庫外への飛散はなく、周辺の放射線量に大きな変化はない。
指定廃棄物は、1キロ当たりの放射性セシウム濃度が8000ベクレルを超える廃棄物で、ごみの焼却灰や下水汚泥、稲わらなどがある。
同協同組合によると、焼けたフレコンバッグには同組合の施設で建材などを焼却した際に出た灰が入っていた。バッグの容量は1袋約1トンで、敷地内4カ所に計約1600袋を保管している。倉庫は施錠されていなかった。周辺に火の気はなく、福島県警が、出火原因を調べている。
同組合の矢野和宏専務理事(63)は取材に対し「民間で指定廃棄物の管理を徹底するには限界がある。国は民間に任せるのではなく、何らかの保管方法を考えてほしい」と話した。(土江洋範)
176カ所に点在、集約見通せず
福島県内にある指定廃棄物は昨年末現在で14万2139トンに上る。環境省は民間の産業廃棄物処分場「フクシマエコテッククリーンセンター」(同県富岡町)を国有化して最終処分する計画だが、事故から5年が経過しても搬入時期は見通せていない。
同県の指定廃棄物は現在、民間施設や公共施設、畑などの民有地計176カ所で一時保管されているが、今年3月にも同県二本松市で、畑に置いてあった指定廃棄物が燃える火災があった。また、指定廃棄物ではないものの、昨年9月の関東・東北豪雨では、除染で出た草木類を詰めた袋が大量に仮置き場から流出した。
相次ぐ汚染ごみのトラブルに、地元自治体などからは「仮置きは不安定で、台風など自然災害時には大きな被害につながりかねない」と懸念する声が上がる。環境省は「保管管理者に管理体制の徹底を求める以外にない」と対応に苦慮しているのが現状だ。(渡辺諒)
郡山市で火事 指定廃棄物を入れた袋を焼く
2016年5月16日 福島中央テレビ
http://www.news24.jp/nnn/news86510741.html
きょう未明、産業廃棄物の処理施設で火事があり、放射性物質を含む焼却灰を入れた袋などが燃えた。周辺のモニタリングポストの値に変化はなく、警察が火事の原因を調べている。
火事があったのは、郡山市日和田町の「郡山建設廃材リサイクル事業協同組合」の産業廃棄物の処理施設。きょう午前3時半ごろ出火し、倉庫や近くに保管していた放射性物質を含む焼却灰を入れたフレコンバッグなどを焼いた。
この焼却灰は、産業廃棄物を焼却した際に出たもので、1キログラム当たり8,000ベクレルを超える「指定廃棄物」として保管されていたもの。環境省によると、火事の後、周辺のモニタリングポストの値に有意な変動はないという。
当時施設内には人はおらず、警察と消防が火事の原因を調べるとともに、環境省では施設に対し、管理体制の指導を行うとしている。
0 件のコメント:
コメントを投稿