2016/05/26

【報道まとめ】小泉元首相 トモダチ作戦での被ばくの元米兵支援




トモダチ作戦での被爆を訴える元米兵と面会した小泉純一郎元首相「素人の私でも病気の原因は放射能だと感じる…」
2016年5月28日 米国通信
http://www.sankei.com/premium/news/160528/prm1605280009-n1.html


小泉純一郎元首相(74)が5月中旬、米カリフォルニア州サンディエゴ近郊を訪れた。東日本大震災の「トモダチ作戦」の活動中に東京電力福島第1原発事故で被ばくしたとして、東電などを相手取り、損害賠償訴訟を起こした原告の元米兵らと面会するのが目的だった。元米兵らはいずれも体調不良を訴えている。面会後の記者会見で小泉氏が語った内容は…。


小泉氏は今月15日から17日までの3日間に、元米兵ら10人から話を聞き、会見に臨んだ。サンディエゴ中心部から北方に約50キロのカールスバッドのビーチ沿いのリゾートホテル。小泉氏は面会した元米兵らとともに会見場に姿を見せた。小泉氏は、トモダチ作戦後に体調を崩し苦しんでいる元兵士たちの話を先月、日本で知人から聞いたという。


「トモダチ作戦に参加し、放射能に汚染されたと思われる兵士が、かなり多く出てきている。病状も悪化している。日本の被害に対して救援活動を行ってくれた兵士が今、重い症状に苦しんでいる。このことがなぜ、日本国民にも知らされていないのか、不思議に思いました」


静かに語り始めた小泉氏だったが、次第に熱を帯びる。
「直接話を聞いて、これは放射能の影響による病気だということがわかりますよ。原子炉が爆発して、メルトダウンして、放射能が放出されたのです」
「東電は兵士の病気や健康被害は福島の事故とは関係ないと否定しているようですよ。アメリカでも病気になった兵士が医者にみてもらっても『これは放射能の被害によるものではない』とか、『分からない』という説明をしているそうです」


原告らは、東電などは事故で放出された放射能の危険性など、適切な情報提供を行わなかったとして、2012年に年に提訴。原告側関係者によると、原告は約400人にふくらんでいるという。


「素人の私でも、病に苦しんでいる10人の話を聞いて、病気になっている原因は放射能だという感じがする。事故後、東京電力も隠している情報がいくつかあったということが今、分かっている。兵士から当時の状況を聞いて、米海軍も何か隠していることがあるんじゃないかと感じた。日本のメディアでも、放射能に関して隠していることがあるんじゃないか、伝えたくない状況にあるんじゃないか、そう感じています」


首相在任当時をほうふつさせる口調で語った小泉だったが、訴訟で最も重要なのは、被ばくと健康状態の悪化の因果関係の立証ということになる。元兵士から話を聞いた小泉氏によると、医者は因果関係が「ない」「わからない」という見方を示している。米国防総省が14年に公表した報告書でも、被ばくは「極めて低線量」とし、健康被害との因果関係には否定的な見解を示している。科学的なデータや根拠が気になるところだ。


会見中に元兵士たちをおもんぱかって涙をみせた小泉氏だが、原告への支援の方法を質問されると、「これから何ができるか考えていきたい」と語った。帰国後の今月26日、小泉氏は元兵士らを支援する基金を立ち上げたい意向を示した。


一方、「脱原発」の持論の展開は忘れなかった。


「総理の時代は原発を推進していた立場でした。原発は必要だという専門家や原子力関係者から話を聞いて、安全で、コストは一番安く、永遠のクリーンエネルギーだという3つの大きな主張を信じていた。総理をやめて、こういう事故が福島で起こり、私なりに原発に関する書物を読み、今まで原発に反対してきた方から意見も聴いてみて、分かりました。原発は『安全、一番コストが安い、クリーン』。全部嘘だということです」


会見はゆうに1時間を超えていた。



元米兵らと面会した後、記者会見に臨み、
涙をみせた小泉純一郎元首相
=米カリフォルニア州サンディエゴ近郊









小泉元首相 被ばくの元米兵支援で基金設立を
2016年5月26日 NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160526/k10010536181000.html


小泉元総理大臣は東京都内で講演し、東日本大震災の救援活動の際に、福島原発の事故で被ばくしたとして、東京電力などに損害賠償を求めているアメリカ軍の元兵士たちを支援するため、新たな基金を設立したいという考えを示しました。


小泉元総理大臣は先週、アメリカを訪れ、東日本大震災の救援活動の際に、福島第一原子力発電所の事故で被ばくし、健康に影響が出ているとして、東京電力などに損害賠償を求める訴えをアメリカの裁判所に起こしている元兵士たちと面会しました。


小泉氏は26日の講演で、「日本のために救援に来てくれた若い兵士たちが、体調を崩して除隊せざるを得なくなり、つらい思いをしている。敬意と感謝を伝えるだけでは済まず、何がしか支援の手を差し伸べなければいけない」と述べ、元兵士たちを支援するため、新たな基金を設立したいという考えを示しました。


また、小泉氏は記者団に対し、27日、アメリカのオバマ大統領が広島を訪問することについて、「いろいろな意見があるなかで、よく決断してくれた。いいことだと思っている」と述べました。

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