(河川には放射性物質が集まりやすいとされており、実際に、河川敷等でもマイクロホットスポットの報告がなされています。国交省の水質調査項目は、下記に貼り付けましたが、放射性物質(セシウム等)は含まれていません。その結果、こうして福島市の河川が上位にランキングされ、「小さい子どもを安心して遊ばせられる」などという住民の誤った評価につながっていると思われます。地元住民の努力や清流への思いは理解しつつも、原発事故後の現状において、実態に沿った結果になるよう、国交省は、調査項目に放射性物質を含めるべきだと考えます。 子ども全国ネット)
2015年8月1日福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2015080124427
国土交通省は31日、国が管理する全国163の一級河川を対象にした平成26年の水質調査結果を発表し、福島市の荒川が5年連続で水質ランキング「日本一」に輝いた。5年連続は全国163河川のうち3河川のみ。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生後も続けられてきた住民の河川愛護活動が実を結んだ。
調査は河川の水質を示す生物化学的酸素要求量(BOD)の年平均値を用い、河川ごとに全ての調査地点を平均した値で評価した。荒川は水質分析の最小値となる1リットル当たり0・5ミリグラムとなった。
統計上は「0・5ミリグラム」と記録されるが、平成26年の実際の値は1リットル当たり0・19ミリグラム。25年は同0・31ミリグラム、24年は同0・28ミリグラムで、ここ3年で最も低く、水質が向上している。
荒川は19、20年と連続で日本一となったが、21年は10位に下降。22年の調査で「日本一」に返り咲いた。
今回調査対象となった全国163の河川で、13の河川が水質の「最も良好な河川」に認定された。このうち5年以上続いているのは荒川が東北で唯一、全国的にも北海道の尻別川、熊本県の川辺川の計3河川しかなかった。
■住民「ずっと守り続けて」
荒川の関係者は喜びに沸き、古里の自慢の川に思いを寄せた。
福島市の亀谷孝三河川課長(59)は大勢の市民らによる快挙とたたえた。国交省福島河川国道事務所の河川整備に加え、愛護団体や地域の企業・団体、市による環境保全活動への熱意が川を大切にする心を育み、良好な水質につながっていると分析する。
ふるさとの川・荒川づくり協議会は年2回のクリーンアップ作戦を毎年続けてきた。斎藤忠雄会長(62)は「報道で清掃活動が知られるようになり、荒川に関心を持つ人が増えてきた。参加者が増え続ければこれからも汚れない」と活動の継続をあらためて誓った。
5歳の孫を荒川近くの公園で遊ばせるという福島市方木田に住む主婦鈴木トシ子さん(71)は「荒川の水は透き通っていてきれい。近くで小さい子どもを安心して遊ばせられる。この環境をずっと守り続けてほしい」と願った。
小林香福島市長は「今後も地域住民や企業と連携し、良好な水質河川環境の保全に努める。市の観光振興にも結び付けたい」とコメントした。
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