http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201604/CK2016041302000181.html
高濃度の放射性物質を含む県内の「指定廃棄物」をめぐり、環境省が放射性物質濃度を再測定する方針を示し、福田富一知事は十二日の定例会見で「県内は保管場所や量が多く、再測定は大がかりな作業となる。風評被害や(測定の長期化で)処分の遅れが考えられる」と懸念を示した。
この方針は、環境省が三月、県内の約百六十カ所に分散して一時保管されている指定廃棄物の現状を把握する目的で表明。放射性物質濃度は指定の際に一度測ったきりで、時間とともに下がっているとされる。
他県に先駆け、昨年八月~今年一月に再測定した宮城県では、指定廃棄物の基準である一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル超を下回った廃棄物が、国の推計よりも多かったことが判明した。環境省は栃木県内でもあらためて測る必要性があるとし、県に理解を求めている。
ただ、福田知事は、再測定には時間や手間がかかると見通した上で、「再測定が目的ではなく、処分をどのように進めるのかが重要だ」と強調。仮に再び測定をしても、指定廃棄物問題の抜本的な解決にはならないとの見方を示した。
再測定の時期や方法には「保管者や市町の意見を聞いて国と協議する」とした。 (大野暢子)
栃木/指定廃棄物再測定、「処理遅れを懸念」 知事が会見で
2016年4月13日 下野新聞http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160413/2293977
福田富一(ふくだとみかず)知事は12日の定例記者会見で、国が本県で予定している指定廃棄物の放射能濃度再測定について「測定が長期間にわたる懸念がある。処理が遅れてしまうのではないか」と警戒感をあらわにした。環境省幹部は、取材に対し「不安は前から聞いており、再測定は配慮しながら実施したい」とした。
本県では、保管場所が160カ所と他県より広範囲にわたる。さらに量の6割を占める稲わらなどの農林系廃棄物については、覆土などによる流出防止策を講じており、再測定には土中から廃棄物を取り出す作業も必要で、大がかりな作業になりそう。
福田知事は、再測定の実施方法について、一時保管者や地元市町の意向を踏まえて国と協議する考えを強調した。
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