2016年4月4日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160404/ddl/k07/040/101000c
洋菓子店を足がかりに、田村市都路復興を
原発事故による田村市都路地区の避難指示が解除されて1日で2年となった。若い世代の帰還の動きは鈍く、小売業の休業状態が続く中、地元は3月オープンした洋菓子店が復興の足がかりになればと期待している。
雪がちらつく3月24日。地元特産の卵を使った洋菓子店「みやこじスイーツゆい」が開店した。「いらっしゃいませ」。女性店員の声が響く。4歳の娘と訪れた40代のパート従業員の女性は「都路には何もないから、地元の名産品になってほしい」と話し、商品を手に取った。
原発事故後、都路地区の小売業は厳しい経営が続く。都路町商工会によると、3月14日時点で約90の事業所があり、半数が飲食店などのサービス、小売業が占める。だが、15店舗くらいは休業状態だ。避難を続ける住民もいるため、顧客が戻っていないという。
休業している店舗は東電から賠償を受けているが、2016年度中に営業損害賠償が打ち切られる。商工会の経営指導員、佐久間剛さん(36)は「賠償が打ち切りになるから、小売業の廃業が多くなるかもしれない」と危機感を抱く。
厳しい状況の中でオープンした洋菓子店は、若者の帰還を促すため雇用を創出する目的で、商工会がつくった。経費を抑えるため、トレーラーハウスを活用。洋菓子を作るのは地元の主婦らで、昨年9月から東京の有名ホテルのシェフに指導を受け、プリンやシフォンケーキ作りに励んできた。
都路町商工会長の渡辺辰夫さん(63)は「子どもがいない地域は復興できない。若いお母さんが地元で働けば、子どもはここで育つ」と語った。
原発事故による田村市都路地区の避難指示が解除されて1日で2年となった。若い世代の帰還の動きは鈍く、小売業の休業状態が続く中、地元は3月オープンした洋菓子店が復興の足がかりになればと期待している。
雪がちらつく3月24日。地元特産の卵を使った洋菓子店「みやこじスイーツゆい」が開店した。「いらっしゃいませ」。女性店員の声が響く。4歳の娘と訪れた40代のパート従業員の女性は「都路には何もないから、地元の名産品になってほしい」と話し、商品を手に取った。
原発事故後、都路地区の小売業は厳しい経営が続く。都路町商工会によると、3月14日時点で約90の事業所があり、半数が飲食店などのサービス、小売業が占める。だが、15店舗くらいは休業状態だ。避難を続ける住民もいるため、顧客が戻っていないという。
休業している店舗は東電から賠償を受けているが、2016年度中に営業損害賠償が打ち切られる。商工会の経営指導員、佐久間剛さん(36)は「賠償が打ち切りになるから、小売業の廃業が多くなるかもしれない」と危機感を抱く。
厳しい状況の中でオープンした洋菓子店は、若者の帰還を促すため雇用を創出する目的で、商工会がつくった。経費を抑えるため、トレーラーハウスを活用。洋菓子を作るのは地元の主婦らで、昨年9月から東京の有名ホテルのシェフに指導を受け、プリンやシフォンケーキ作りに励んできた。
都路町商工会長の渡辺辰夫さん(63)は「子どもがいない地域は復興できない。若いお母さんが地元で働けば、子どもはここで育つ」と語った。
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