http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20160501/CK2016050102000047.html
福島県から輪島市を訪れている家族たちが三十日、同市門前町の剣地公民館で、能登の里山里海の幸による食事や自然体験などを楽しんだ。
福島第一原発事故による被ばくやストレスを軽減しようと、市民グループ「能登保養PROJECT(プロジェクト)」が、二〇一四年から、福島県内の家族を招待している。一四年は五月、一五年は五、八月の二回、剣地公民館に宿泊し、能登の自然や文化に触れてきた。今回は福島県内から約三十人が訪れた。
能登の新鮮な食材を味わう家族たち=輪島市門前町剣地で |
この日は、近くの琴ケ浜海岸を訪れて散策した。公民館では、地域住民らが持ち寄ってくれた新鮮な野菜や魚などを調理。子どもたちは、たけのこご飯や山菜の漬物、サラダ、フクラギの刺し身などに舌鼓を打った。門前町の風花太鼓と剣地八幡太鼓のメンバーが、力強いばちさばきを披露し、子どもたちに打ち方を教え交流を深めた。三日まで滞在し、朝市や輪島キリコ会館を見学する予定。
福島市から孫(5つ)と参加した六十代女性は「友人の紹介で初めて能登に来た。福島では被ばくの危険性から土や草に触ることはできない。こちらでは孫たちが伸び伸びしている」と目を細めていた。
能登保養PROJECT代表の平野雅靖さん(59)は「被ばくを減らすため、一時的に汚染されていないところで過ごすことは大事。家族で能登の自然と伝統文化を味わってほしい。今後も続けていく」と話した。 (山本義久)
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