2016/04/01

広島/放射性物質を検査 日本酒の「安心」これからも 「東日本」後、ゼロからのスタート 酒類総合研究所

(以前、市民測定所でゲルマニウム半導体検出器で時間をかけて日本酒を測定してみたが、セシウムの検出はなかったと聞いています。米はぬかの部分にセシウムが蓄積されるので、米を削る日本酒ではかなり安全だということなのでしょう。子どもは飲みませんし、厳しく測定してあれば、日本酒は買って応援できるはずです。公表にあたっては検出下限値も添えて欲しいものです。 子ども全国ネット)



毎日新聞2016年4月1日 地方版
http://mainichi.jp/articles/20160401/ddl/k34/040/674000c

独立行政法人「酒類総合研究所」(東広島市)が、東日本大震災以降、日本酒の放射性物質検出の検査に当たっている。食の安全安心を確認するため、どのように検査をしているのか。同研究所を訪ねた。【植田憲尚】

研究所では主に国税庁からの委託を受け、酒造会社から寄せられた酒や醸造用水、規制がある国への輸出用の酒、既に製品として市場で販売されている酒の検査を行っている。案内役の赤尾健・情報技術支援部門副部門長によると、震災直後から放射性物質検査の需要が高まったものの、「研究所内に分野の専門家がおらず、ゼロからのスタートでした」。すぐに専用の分析機を発注し業務を始め、2012年度には約5000点を取り扱うなど、依頼のピークを迎えた。分析点数は以降も年間約2000点程度に上る。

検査には「ゲルマニウム半導体検出器」と呼ばれる機器を使う。全国各地の研究機関などで使われており、検出精度が高いのが特徴だ。各放射性物質が放出するガンマ線のエネルギーを測定し、濃度を数値化。「食品衛生法の基準を踏まえて、放射性セシウムの汚染がないことを判断しています」と赤尾副部門長。日本酒の場合、一般食品と同様の扱いで、基準値は1キロ当たり100ベクレル、醸造用水は飲料水と同様同10ベクレルだ。

検査作業はどうやって行うのか。標準的な場合、日本酒は2リットルで計測。同研究所では検査に当たるオペレーター1人(非常勤職員)、結果を文書でまとめる研究所職員1人が担当し、検査から分析書を発行するまでかかる時間は数日程度という。

分析と並行して研究も行っている。日本酒の場合、醸造のために米を削ったり、洗った時点で放射性物質がほとんど取り除かれることも分かった。赤尾副部門長は「焼酎のほか、日本酒と同じ醸造酒のワインも放射性セシウムがほとんど残らなかった。これからも『安心』に備えるため、現在の体制維持をしていく必要がある」と話している。

日本酒などの放射性物質を検出するゲルマニウム半導体検出器
=東広島市の酒類総合研究所で

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